のっちさん

のっちはゲームがしたい! 第9回 [バックナンバー]

ドラクエが愛され続ける理由とは? 堀井雄二さんにこの35年間の話をしてもらいました

スクエニ公式ショップ&カフェ、ARTNIAでは思わぬサプライズに大喜び

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みんなの質問、のっちが代わりに聞いてきますのコーナー!

のっち それではここから、読者の皆さんがTwitterに書いた堀井さんへの質問を読んでいきます。

仕事場はどのような感じですか? デスク周りの愛用品などもあればぜひ教えて下さい。

堀井 事務所ではパソコン数台で仕事しています。昔は紙でやり取りしてたんで、でかいテーブルでいろんな資料を置いてましたけど、今はコンピュータで全部できちゃうんで。

のっち 全部データでやりとりして?

堀井 そうですね。打ち合わせも最近はZoomですし。バーチャル背景を使ってますよ。しかも動くやつ(笑)。

のっち デスク周りの愛用品はありますか? 趣味のものを置かれていたりとか。

堀井 前は帆船模型とか鉄道模型とかが好きで、ジオラマを置いたりしてたんですけど、今は整理しちゃいましたね。デスク周りじゃないですけど、事務所の一室をドラクエのグッズを飾ったドラクエ部屋にしています。そこは人が来たときに会議をしたり焼肉パーティをしたりするスペースにしようと思ってたんですけど、コロナ禍で会議はZoomがメインになってしまって、あんまり使ってないんですよ(笑)。

のっち そこにドラクエグッズを集めてるということは、ご自宅はすっきりされてるんですね。

堀井 いや、そんなことはないです(笑)。段ボールに入れて積んでありますよ。すごい量の見本品が送られてくるので。昔は飾っていたんだけど、どんどん増えちゃって大変なことになってる(笑)。

のっち グッズの種類がいっぱいありすぎるのも大変なんですね(笑)。

堀井 ドラクエスタッフの忘年会でビンゴゲームの賞品にしたりもしてますね。

初期のドラクエでは容量の関係で泣く泣く削ったエピソードやゲーム内企画があったそうですが、後のドラクエで復活させたものはありますか?あればどれがそれか教えてください。

堀井 そういうのはけっこうありますね。「I」だと職業もないしパーティプレイもないし。

のっち あ、「I」のときからそういう構想があったんですね!

堀井 構想はありました。ほかにも、一度ボツにしたモンスターをのちに復活させたり、削ったエピソードを別のときに採用したり。どの話か具体的には言えないですけどね。

のっち 「最初の頃はカセットのメモリの容量がかなり小さかった」という話はさっきもしていましたけど、「I」の頃はそれくらい容量がシビアだったんですね。

堀井 そうですね。片仮名は20種類ほどしか使えなかったし。

のっち え? 五十音全部は使えなかったんですか……?

堀井 そう。とにかく容量を小さくするために、1文字に7ビットしか使っていないんですね。1文字に1バイト(8ビット)使えば、もっと多くの種類の文字を出せたんですが、その1ビットすら節約していったんです。

のっち じゃあ、呪文はその限られた20文字だけで名前が付けられてたんですね……!

堀井 そうです。音の感覚で「ギラ」とか「ホイミ」とか考えて。

のっち そうだったんだ、知らなかった……。平仮名も削ろうという話にはならなかったんですか?

堀井 平仮名は「I」のときから全部使えるようにしてましたね。

のっち ドラクエって、プレイヤーが文字を入力して主人公の名前を自分で決められるじゃないですか。これ、今では当たり前だけど当時はすごいことだったんだろうなって。

堀井 そうですね。それまで見るだけだったテレビ画面の中で自分の名前を呼ばれるって、当時の子供は初体験だっただろうし、ゲーム内のキャラに名前を呼ばれたら「ガーン!」って衝撃を受けて喜ぶだろうなと思って。これは絶対にやろうと決めていました。ちなみにのっちさんは主人公にどんな名前を付けてるんですか?

のっち 恥ずかしくて言えないです(笑)。

堀井 余計聞きたくなる(笑)。

のっち いつもお決まりの名前というのはないんです。「のっち」にすると、自分が出すぎちゃって逆に世界に入り込めないんですよね。

ドラクエといえば一作目から少ない文字数でも奥行きのあるセリフやメッセージが特徴ですが、当時より技術的な制約が緩和された現在でも、文章や演出の味わいを失わないように気を付けていることはありますか?

堀井 さっきもちょっと話したんですが、短いセリフでいかに面白くするかは気をつけています。容量が増えて長文が書けるようになったからといって、長いと読むのがつらいですし。あと、大事なことは2回言うんです。長めのセリフを言ったあとで、要するにとりあえず北に行けよ、みたいな(笑)。

のっち あー! 確かにドラクエってそうだ!(笑) わかりやすいんですよね。「これから何をすればいいんだっけ?」って迷ったときには、とりあえず誰かに話しかけます(笑)。じゃあ次はこの質問。

ドラクエシリーズのストーリーはどういう時に閃くものなんですか

堀井 その都度、違いますね。「I」から「III」までは1つのお話として一気に考えたけど、「IV」は章ごとに話を分けよう、「V」は人生を描いてプレイヤーを真剣に悩ませよう、「VI」は自分探しの話にしよう、みたいにそれぞれ違う考え方でストーリーを作ったので。何か別のことをしているときに急にひらめくというよりは、考えてると思いつく、って感じですね。

のっち よく「面白いアイデアはシャワーを浴びているときに思いつく」とか言うじゃないですか。そういう「降りてくる」という感じではないんですか?

堀井 そうですね。「ああでもない……こうでもない……」っていろいろ捻り出しているうちに、ひょいっとひらめくというか。あとは、スタッフと話し合っているときに思いつくこともありますね。「あ、それ面白い! 膨らませよう!」みたいな。会話の中でふと出てきた1個の単語が引っかかって、そこから思いつくみたいな。

のっち スタッフさんから「次のドラクエはこういうテーマでいきたいんですけど」みたいな提案をされたりもするんですか?

堀井 しますね。で、それについてああだこうだ話し合います。「XI」のテーマが「集大成」だったんで、この次にどうするのかはまだ内緒ですけど(笑)。

のっち ドラクエのテーマって、その時々の世の中のことが反映されていたりもするんですか?

堀井 そういう面もありますね。そのまま取り入れることはないですけど、世の中の出来事を自分の中で噛み砕いてアイデアにしたり。

ドラクエには多くの職業がありますが、堀井さんから見て、のっちさんはどの職業が似合うと思いますか?

堀井 なんだろうな……賢者?

のっち おお! うれしい! 超うれしい! 絶対「踊り子」って言われると思ってた(笑)。

堀井 こうやって話していて、なんとなく知的な感じがするので。

のっち 最近言われた言葉で一番うれしいですね!(笑)

堀井 遊び人を極めると賢者になれるんですよ。

のっち 確かに(笑)。それでは次が最後の質問。

コンピューターゲーム黎明期から今の今まで、一線で活躍する堀井雄二さんの眼からみて、今後RPGはどうなっていくと想像しますか?

堀井 最近のRPGは昔と比べて、より主人公になりきれるようになっていますよね。MMORPGだと、ほかのプレイヤーも世界の中にいるので、本当にもう1つの人生を楽しめるものになっていると思いますし。

のっち それって堀井さんがずっと目指してやってきたことじゃないですか? 主人公に自分の名前を付けられるようにしたのもそうですし。

堀井 一番楽しい遊びって、別の人生を体験することだと思うんですよ。小説も映画も主人公に感情移入して、それができるんですけど、ゲームは自分で主人公を動かせるので、より主人公になりきれると思います。

のっち そうなんです!

堀井 ゲームができるインターフェースはモニターだけではないし、今後VRとかがさらに発展したら、映画「マトリックス」のようにゲームの世界に自分が入り込んじゃうような体験が普通にできるようになるかもしれませんね。まあ、映画「レディ・プレイヤー1」みたいな世界になるのは、ちょっと遠いと思いますが。

のっち たぶん何年かしたらできちゃうんでしょうね。

堀井 「その気になればできちゃう」の時代はいずれ来るので、どこかで歯止めをかけないと、ゲームの世界から戻ってくれない人が多数生まれるかもしれませんね。

ゲーム世代は何歳になってもゲームをやり続けるんだろうな

のっち 今日はどうもありがとうございました! 私は今が一番ゲームを好きで楽しんでるなと感じてるんですけど、その中でも特に、ゲームの世界に自分が入って物語を動かしてる感覚があるRPGが大好きなんです。だからそんなRPGを日本に広めた、始祖のような人に会っちゃったと思うと、ちょっと震えますね……。いろいろお話を聞かせていただいて、みんなを楽しませていたのは堀井さんの人格や想像力だったんだなというのがよくわかりました。

堀井 そう思ってもらえて光栄です。ありがとうございます。

のっち こちらこそ本当にありがとうございます。詰んでいたやつもちゃんとやります(笑)。

記念に自撮りをするのっちさんと堀井さん。

記念に自撮りをするのっちさんと堀井さん。

堀井 今日はのっちさんにファンとしてお話を聞いていただいて、楽しくお話ができたんですけど、35年前はこういう取材の場でも雰囲気が違ったんですよ。当時僕は30歳くらいで、取材に来るのが50歳近くの人たちなんですが、その頃はまだ「ゲームは悪いこと」という認識を持っている大人が多かったので、とんでもないものを作った人として扱われていて(笑)。そういう時代でしたね。

のっち ええっ! なんでですか?

堀井 その時代の人たちがゲームをやってきてないからですよね。結局、新しい娯楽は上の世代にとっては悪なんですよ。テレビだって最初の頃は「一億総白痴化」なんて言われて批判されてましたし、マンガだって「大学生がマンガなんか読んでいる!」ってことが問題になった時代もありましたし。それがしばらく前から「ドラクエをやって育ちました!」という人が取材に来るようになって、状況が全然変わったんだなというのを感じましたね。

のっち 出始めの頃に子供だった人が大人になって、当たり前のものとして扱われるようになったんですね。

堀井 今はお年寄りがゲームをやっても変だなんて言われないですしね。認知症予防に福祉施設でゲームをしてるって話も聞くし。

のっち うちのおばあちゃんもゲームやってます!

堀井 そうですよね。誰もが歳を取ったからって急に盆栽を始めるわけじゃないんですよ(笑)。ゲーム世代はそのまま何歳になってもゲームをやり続けるんだろうなと思います。

記念に自撮りをするのっちさんと堀井さん。

記念に自撮りをするのっちさんと堀井さん。

のっちさんの取材後記


こんにちは、のっちです。

よ~し。YouTubeに落ちてるドラクエXIのカジノ配信観ながら書くか~。


みんなはもうドラクエXIやった? ねぇやろうよ!

初めてドラクエに触れる人にもおすすめで、PS4でも3DSでも遊べて、Nintendo Switch版ではボイス付きで遊べるよ!

冒険してると絶えずいろんな出会いがあって、いつの間にか事件に巻き込まれて、驚きとワクワクの連続です。仲間との楽しい会話も、モンスターとの闘いも、受け入れ難い悲しい展開も、きっと大事な思い出になるはず。

自分が動かすキャラクターである「主人公」はね、出会った仲間達から当たり前に「勇者」として扱われるんだけど。勇者らしいことなんて何もしてないのに、仲間はいつか起こるであろう勇者の奇跡を信じてついてきてくれるのよ。
そんなんされたら勇者としての自覚だけが沸き上がって、あっという間にわたしも「勇者」よ。人って人に作られるよね。

「メダル女学園」の制服がかわいくて好きだった!メダ女に入り浸った記憶あり。なんかひとりヤンキーの子がいて、その子好きだったなあ。

年末年始でやろうよ~。
「ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて」の、このねえ~、この“過ぎ去りし時を求めて”という、タイトル回収の瞬間が堪らないんすよ! んもーーっ!

是非体験してっ!!!



今回は「ドラゴンクエスト」シリーズ生みの親である堀井雄二さんにお話を伺ってきました!

みんなすまねぇ。
次回作「ドラゴンクエストXII 選ばれし運命の炎」制作中って発表ありましたよね。なんかちょっとでも、お話聞きたいなぁと思ってたけど、全然切り出せなかったや!!!笑 がはは!

堀井さんは優しい空気で、その場にいる全員に語りかけるように、ご自分の経験や作品のことを面白い絵本を読みきかせるようにお話してくださいました。
いたずらっぽく話す姿を見て、ドラクエ独特のおかしみのあるセリフ回しとか、そんなことあり!?な急展開を思い返して「ああこの人から生まれたんだな」と、腑に落ちたというか。ドラクエシリーズのあたたかい雰囲気はこの人から滲み出たものだったんだなと、答え合わせのような時間になりました。

わたしの思ってた何倍もすごい人だった!!
今になって恐れ多いっす……。
楽しく話せて嬉しかったです!!!

堀井さん、スタッフの皆様、ありがとうございました!


さて次回は。
eスポーツ実況のお話を聞きに、平岩康佑さんに会いにゆきます!
TV局アナウンサーからどのようにしてeスポーツキャスターになったのか。
大会見てると、ゲームや選手の基本情報とか戦歴だけでなく「〇〇選手が先日の配信でこんなこと言ってて~」みたいな、そこまで把握してんの!?何事!??って事まで話してるのを聞いたことあって、事前勉強えぐそう……と思ってます。どんなお話になるだろう。楽しみです!

それから大人気プロゲーミングチームCrazy Raccoonさんにもお邪魔します!あの、お、おお、おれいつもCRカップ見てます!!
CR所属の皆さま、強くて面白くて、めちゃめちゃ華あるよねえ!の、事務所?会社があるのかな。てことは……ゲームできるの?かな?遊びに行くってことで、いいのかな????

平岩さん、Crazy Raccoonさんへの質問を募集します!どしどし聞きたいこと、Twitterにくださぁい! あのコーナーいっちゃん好きや。

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(c) 2021 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.

次回予告

ARTNIAでスライムコラボメニューに舌鼓を打ち、堀井さんとの対面に感激したのっちさんでしたが、次回は日本初のeスポーツ実況事務所・ODYSSEYを設立した、元・朝日放送アナウンサーでeスポーツキャスターの平岩康佑さんにインタビュー。プロゲーミングチーム・Crazy Raccoonのゲームスペースをお借りして、実際に平岩さんの実況を目の前で見せていただきつつ、eスポーツ実況というお仕事についていろいろなお話を伺ってきます。

この連載では、訪問相手に聞いてみたいことをTwitterで募集中。ハッシュタグ「#のっちはゲームがしたい」を付けてツイートされた平岩さんへの質問を、のっちさんが代わりに聞いてくれるかもしれません。ぜひ質問をツイートしてください。

※募集期限は11月24日(水)まで。1つのツイートに書き込む質問は1つだけにするようにお願いいたします。

Perfume最新情報

11月から12月にかけて、演出振付家・MIKIKOさんとクリエイティブ集団・Rhizomatiksが最先端の演出アイデアと技術でPerfumeを再構築するコンセプトライブツアー「Reframe Tour 2021」を5都市で開催中。さらにPerfumeは2022年1月に、神奈川・ぴあアリーナMMでこの夏に行われたライブの再演となる「Perfume LIVE 2022 [polygon wave]」を同会場で6日間開催します。

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