映画監督の
「映画の『演出』とは何か?」という問いをめぐって、つかまえようとしては逃げていく、目には見えない「演出」のありかを探す本書。
「演出をさがして 映画の勉強会」書誌情報
発売日:2025年12月12日(金)
価格:税込2860円
判型:四六判・並製
ページ数:424
発売・発行:フィルムアート社
目次
まえがき 三浦哲哉
第1章 ロベール・ブレッソン 欲望しなければこんなショットは撮れない
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涙を見逃す映画 | 古典的なカッティングの完成度 |
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目線の上げ下げと台詞 | テキストと俳優の身体の結びつき | 「シネマトグラフ覚書」の読み方
「やさしい女」
ブレッソンにおける生と死 | 不動と運動、彫刻と映画 | 接触と音、生の表現
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音のマッピング | 言葉と運動──音、アクション、フレームの三位一体
第2章 ビクトル・エリセ ささやき声に全身を開いていく体験
映画の奥に続く世界への扉
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フィクション/ドキュメンタリー | アマチュア俳優/プロの俳優 | ルーティン・儀式・作法 | 被写体を罠にかける/被写体のステージを用意する
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エリセの慎み──カット割り/クレーン | ダウジング、あるいはアクションとエモーション | カメラが愛する顔
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世界の肌理/テクスチャーに触れる | ロングショット/縦構図は時間を撮る | 音は映画の奥行きを作る
変えようのない一回きりのもの
第3章 トニー・スコット 大きな流れを食い止める小さな抗い
トニー・スコットとの邂逅
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顔の映画 | 身体の動きとともに世界が動く | 顔を撮ることで思考を撮る
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顔の蓄積、距離の創出 | 取り返しのつかなさをどう撮るか | 映像と登場人物のツーショット
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マルチカメラでの高度な段取り | トニー・スコット映画の音楽性 | 「管理しようとする力」と「逃げようとする力」 | ポイント・オブ・ノー・リターン | この世界にはちゃんと愚か者がいる
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岩石の映画 | 理想的なドキュメンタリーとしての冒頭10分 | スノーホワイト、あるいはリモート映画 | 監視カメラの倫理 | 「デジャヴ」の荒唐無稽さはなぜ信じられるのか | 永遠の笑顔
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過ぎ去ったものをスクリーンに焼き付ける | 鏡越しに見る身振り | 生活の設計 | 大きな流れに抗う生を捉える
第4章 侯孝賢 もはやフレームなど存在しないように感じる
時間の流れ、出来事の推移、状態の変化
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被写体とカメラの距離からフレーム外を生み出す
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映画のリズムについて
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ゲームとしての演出 | 周縁の人々への眼差し
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歴史の渦中にカメラを置く | 出来事と物語=歴史 | 凝縮したスープのように | 断片と省略
第5章「ドライブ・マイ・カー」濱口竜介 映画の「演出」はいかにして発見されるのか
ファーストシーンをめぐって──観客に負荷をかける | メイクルーム──日常と仕事が切り替わる場所 | 鏡の中の顔を撮ること/正面から顔を撮ること | サブテキストの使い方 | 自動車と音、自動車と楽屋 | 演技の根底には不安がある | 公園での立ち稽古について──素材以上に良い編集を求める | 海っぺりの家福とみさき | 顔の傷と北海道の大地と覆われた原爆ドーム
第6章「ケイコ 目を澄ませて」三宅唱 「時間」はどのようにして映画に定着するのか
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収録日・初出一覧
作家紹介 | 第1章~第4章
作品情報 | 第5章・第6章
索引

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濱口竜介・三宅唱・三浦哲哉の勉強会をまとめた書籍『演出をさがして』発売(フィルムアート社) https://t.co/WuJgxcZMoe