「怪物」「万引き家族」で知られる
「ルックバック」は、マンガへのひたむきな思いでつながった2人の少女の成長を描いた物語だ。2021年に少年ジャンプ+で公開され、2024年には河合優実、吉田美月喜の共演で劇場アニメ化。第48回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞を受賞するなど評価を受けた。
このたびの実写映画でも、主人公である藤野と京本の小学生時代からの13年間を、美しい四季を織り交ぜながら描き出す。撮影は秋田・にかほ市を中心に実施された。ティザービジュアル2種には、藤野と京本が雪深い道を歩く後ろ姿や、部屋で机に向き合う様子をデザイン。写真家・濱田英明が撮影したスチルが使用されている。
是枝は偶然立ち寄った書店で原作表紙の“背中”に惹かれて購入し、一気に読んだという。彼は「漫画と映画でジャンルは違いますが、同じ作り手として、覚悟が切実に伝わってくる作品で、きっと藤本タツキさんはこの作品を描かないと先に進めなかったのだろうなと、そんな気持ちが痛いほど伝わってきました。自分にとっては、『誰も知らない』がそんな作品でした」と回想。今回のオファーを受け、藤本と対面した帰り道に「やらないわけにはいかない」と覚悟を決めたことを振り返る。
一方で藤本は、初めて観た是枝作品が「海街diary」だと明かし、「物語に関わらない細かい演技なども、キャラクターが日々、僕達の見えない所で生きていると思わせるもので感動しました」と述懐。「是枝監督がルックバックを撮ってくれるなら僕はもう何も言う事はないです。楽しみにしています!」と信頼を寄せた。企画・プロデュースを担う小出大樹のコメントは後掲の通り。なお同作はすでに韓国・台湾での公開も決定している。
是枝裕和 コメント
京都からの新幹線の帰り、品川駅の本屋に平積みされていた表紙の「背中」に惹かれて、思わず手に取ったのが、「ルックバック」との出会いでした。
その晩、一気に読みました。
漫画と映画でジャンルは違いますが、同じ作り手として、覚悟が切実に伝わってくる作品で、きっと藤本タツキさんはこの作品を描かないと先に進めなかったのだろうなと、そんな気持ちが痛いほど伝わってきました。
自分にとっては、「誰も知らない」がそんな作品でした。
その出会いのあと、小出プロデューサーから「ルックバック」を実写映画に、という誘いを受け、藤本さんにお会いする機会をいただきました。
まずは、このような作品を世に産み落としていただいたこと、その作品に同時代に出会うことができたことへの感謝をお伝えできればと思っていたのですが、その帰り道、「やらないわけにはいかない」と覚悟を決めたことを覚えています。
撮影は終了し、現在、編集中ではありますが、とても豊かなものが映し出される作品になるのではないかと思います。
藤本タツキ コメント
是枝監督作品で初めて見たのは「海街diary」です。
主人公が新しく住む事になる家の中や、町の食堂の中の家具などがとても生活感があって物語に説得力を持たせるものになっていました。物語に関わらない細かい演技なども、キャラクターが日々、僕達の見えない所で生きていると思わせるもので感動しました。
是枝監督がルックバックを撮ってくれるなら僕はもう何も言う事はないです。楽しみにしています!
小出大樹(企画・プロデューサー)コメント
ジャンプ+で公開された日に何度も読み返しました。衝撃でした。すごいものを読んでしまったと思いました。様々な感情とともに、ぼくは、藤野の背中から、なにか強い力をもらった気がしました。
その矢先、藤本タツキさんにご挨拶できる日がありました。藤本さんに読んだ直後の感想を伝えたいと思っていたのですが、ぼくは、間際になって、この漫画を、是枝監督による実写映画にさせていただけないかと伝えたいと思っていることに気がつきました。
是枝監督とは、ぼくが学生の頃に受けていた授業の先生として出会い、教室の席からその背中をみつめていました。「誰も知らない」で、1年をかけて四季をめぐりながら子どもたちの成長を撮影したこと、「海街diary」や「奇跡」で、子役の方に台本を渡さずにセリフを口伝えで演出されたことなど、これまで見聞きした話が思い出されました。なによりも、『誰も知らない』を観た際に抱いた強い感情が呼び起こされ、考えれば考えるほど、この実写映画化に際しては、是枝監督しかいないのではないかと思い、お声がけしました。
是枝監督をはじめ、キャストとスタッフの皆さん、秋田県にかほ市の方々と、四季を通じて、出来うる限り丁寧に撮影してきました。力を尽くして作りますので、楽しみにしていただければと思います。
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須山浩継 @suyamahakusyak
これは楽しみ!ヒロインの藤野と京本は誰が演じるのか?アタシは藤野はアニメと同じ河合優美さん、京本は富田望生さんか森七菜さんと予想…というか希望するであります。
#ルックバック https://t.co/0pZeJMkmq9