「ラストマイル」製作陣が第44回藤本賞に、「ルックバック」「侍タイムスリッパー」も受賞

第44回藤本賞が「ラストマイル」の製作陣に決定。プロデューサーの新井順子、脚本の野木亜紀子、監督の塚原あゆ子に贈られることが発表された。

映画演劇文化協会が主催する藤本賞は、生涯にわたって269本もの映画を製作した藤本真澄の業績を記念し、全国の劇場で公開された映画の中から優れたエンタテインメント性を持った作品の製作者を表彰するもの。「ラストマイル」は、ショッピングサイトの巨大物流倉庫から配送された段ボール箱が爆発したことから物語が展開するノンストップサスペンスだ。満島ひかりと岡田将生が共演し、ドラマ「アンナチュラル」「MIU404」の世界線と交差する“シェアード・ユニバース・ムービー”として話題を呼んだ。

また特別賞は、劇場アニメーション「ルックバック」の監督・製作・脚本ほかを担った押山清高、企画・プロデュースを担当した大山良が受賞。河合優実、吉田美月喜が声の出演をした同作では、2人の少女がマンガへのひたむきな思いでつながる物語が58分の上映尺でつづられた。

そして奨励賞は、「侍タイムスリッパー」の監督・脚本・撮影ほかを担った安田淳一のもとへ。本作は幕末の京都から現代にタイムスリップした会津藩士・高坂新左衛門の姿を描くチャンバラ活劇で、山口馬木也、冨家ノリマサらがキャストに名を連ねた。東京の池袋シネマ・ロサ1館で封切られたのちに口コミで話題となり、300館を超える劇場での拡大公開が行われたことでも知られている。