「マイダイアリー」脚本・兵藤るりが向田邦子賞の贈賞式に登壇、望月歩が祝福に駆け付ける

ドラマ「マイダイアリー」の脚本を手がけた兵藤るりが、第43回向田邦子賞を受賞。6月24日に東京都内で贈賞式が行われ、同作に和田虎之介役で出演した望月歩が駆け付けた。

2024年の10月クールにABCテレビ・テレビ朝日系で放送された「マイダイアリー」では、社会人1年目を迎えた主人公・恩村優希が4人の仲間と過ごした思い出を振り返るさまが群像劇でつづられる。清原果耶が優希を演じ、佐野勇斗（M!LK）、吉川愛、見上愛らもキャストに名を連ねた。

向田邦子賞は脚本家・向田邦子の功績をたたえ、優れたテレビドラマの脚本家に贈られる賞。選考委員の岡田惠和は「（この作品について話しているときが）最も話が弾んだように思います」「静かで、派手なドラマではないけれど、同業者の僕らがこのドラマで語ることがたくさんあるというのは素敵なこと」と栄誉をたたえる。

続けて兵藤は「自分に返ってくるものがあるとすれば、作品とのつながりです」とコメント。小説「阿修羅のごとく」を読んだ当時に触れながら「向田邦子さんのお名前の入った賞をいただけたこともつながり」だと語り、「自分が仕事を通じて、またお芝居をもっと見たいと思えた役者さんに出会えたこともつながりだと思います」と言葉を紡ぐ。今後については「ひたすらストイックに、丁寧に誠実に作品に向き合っていくことが自分にできることだと思うので、これからも続けていきたい。これから生まれてくる子供たちや今を生きる人たちに向けて、自分が何をできるのか考えたいと思います」と真摯に伝えた。

望月は劇中の「わたしはふと、人生の日記を読み返したくなった──」というフレーズを挙げ「（本当は）あるはずもない思い出を思い返しているような……『俺こんな顔してたっけ？』って写真を見返しているような、生き生きとした世界が広がっていて、その時間が幸せだったなと思いました」と回想。「10年後、20年後にふと僕が思い出す時間の1つはこの作品じゃないかなと思います。この場で挨拶できていることが幸せです。改めておめでとうございます」と祝福の言葉を述べた。

さらに清原、佐野からビデオメッセージも到着。「自分のことのようにうれしく思いました」と喜ぶ清原は、「るりさんが紡いだ大切な言葉を現場で優希を通して発したときに、『なんて人を傷つけることなく、誰かの心を温められる力の強さを持った言葉たちなんだろう』と感銘を受けていました。るりさんが描く世界にまた入り込めるよう、私も俳優として精進します！」と笑顔を見せる。佐野は脚本を読んで本作への出演を決めたと打ち明け、「僕の周りにも『マイダイアリー』のファンがたくさんいます。兵藤先生はこれからさらに有名になると思うので……また僕を使ってください（笑）」とアピールし、会場を和ませた。