「カラオケ行こ！」綾野剛と齋藤潤、互いの好きなところは？狂児の母ヒコロヒーも登場

綾野剛と齋藤潤が本日1月24日、東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われた映画「カラオケ行こ！」の大ヒット御礼舞台挨拶に登壇。主人公の1人、狂児の回想シーンに登場したヒコロヒーもサプライズで登場し、1月26日に42歳の誕生日を迎える綾野を祝福した。

本作は変声期に悩む中学3年生の合唱部部長・聡実と、組のカラオケ大会で最下位になることを回避したいヤクザ・狂児の関係を描いた物語。和山やまの同名マンガを山下敦弘が映画化し、綾野がX JAPANの「紅」で勝負を懸ける狂児、齋藤が嫌々ながら狂児に歌唱指導をする聡実を演じた。ヒコロヒーは狂児の名前の由来が明かされる回想シーンに登場する母親・和子に扮している。

上映後の客席から「最高でした！」という声も飛びつつ、拍手喝采が贈られると、綾野は「僕は終始、裏声が気持ち悪いので（笑）。皆さん漏れなく気持ち悪かったと思いますけど……ご愛嬌ということで」と笑みをこぼす。

1月12日の封切り以降、口コミで人気が広がり、2週目の週末興行は前週比102%の数字に。昨日1月23日には原作マンガの続編「ファミレス行こ。」が「マンガ大賞2024」にノミネートされるなど話題を呼んでいる。映画の感想をSNSで目にする機会が多いという齋藤は「（手でXの印を作りながら）Xを開くと、フォローしてない方の映画の感想が毎回上がってくるんです。それを観るたびに、多くの人に届いている感覚になります。初めてのものすごく大きな経験。たくさんの幸せを噛み締めています」と吐露。綾野も「皆さんが素直に作品自体を愛してくださっているのが伝わってきます」と喜んだ。

この日の観客の多くが映画を2回以上鑑賞しており、中には13回も観ているという人も。試写で2回観たという綾野は「2回目は、さらに自分の中で面白くなって。最初は気付かなかった情感を感じられた。それが初めての経験でした。例えば5回目には5回目のムード、みたいなものがあるのかもしれないですよね」と話した。

綾野の誕生日サプライズが始まると、花束を持ったヒコロヒーが姿を現し、綾野は「母さん！」と驚きながら、関西弁のトーンで「ありがとう」と頭を下げる。ヒコロヒーも「狂児、誕生日おめでとう」と祝福。マイクや音符でデコレーションされた真っ赤なケーキも運び込まれ、綾野は「紅ですよ。完全に紅色」とじっくりとケーキを眺めながら、周囲への感謝を伝えた。

映画は大阪が舞台のため、綾野と齋藤は関西出身ではないが劇中で関西弁を披露。普段から関西弁を話すヒコロヒーが「すごい、全員が見事」と称賛し、「大変でしたか？」と尋ねると、綾野は「大変以上に、学んだからこそわかったニュアンスの多さ、その芳醇さに惹かれて。もうのめり込んでましたね」と述懐。綾野が一番苦労したのは「いる」を意味する「～～おんねん」だそう。芝居の中でアドリブを入れたときは、アドリブ部分だけNGが出てしまうため、アドリブのはずなのに事前にイントネーションを確認することもあったとか。

同じ大阪でも狂児と聡実では地域が異なる言葉を話しており、綾野は「聡実くんは大阪でも北寄り。僕も設定を与えられるかと思ったら、監督はぼんやり『このへん』みたいな（笑）。要は全部混ざっててほしい、と。それは誰もできないと伝えて……。方言指導に北寄りと東寄りの方がいらっしゃったので、実はちょっと混ぜていて。ややブレンドしてます」と明かした。

舞台挨拶の後半には、綾野と齋藤が互いの好きなところを発表。齋藤は「短く抑えられないです。本当にいっぱいあって。大きく挙げるなら『優しい』『かっこいい』。そこから枝分かれしていて。インタビューの言葉選びが毎回聞いてて感動する、とか。こういうことばかりで短く言葉にはできない。好きなところはたくさんあります」と身ぶり手ぶりを交え、必死に伝えた。

一方の綾野はじっくりと考えてから「潤くんは人との距離感の中で、必ず相手へのリスペクトがある。僕が同じ年齢のときはできてなかったこと。そのリスペクトを、思うだけでなく、行動に起こせる。現場や舞台挨拶を経て、一番近くで見ていたつもりが、いつの間にか周囲へのリスペクトの仕方を更新していて。その姿に感動します」と話した。

「カラオケ行こ！」は全国で公開中。

映画「カラオケ行こ！」本予告