東京学生映画祭、実写長編のグランプリは「ペットボトルロケットが飛んだら終わり」

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第34回東京学生映画祭が8月18日から8月21日にかけて東京・ユーロライブで開催され、実写長編部門、実写短編部門、アニメーション部門の受賞作品が発表された。

「ペットボトルロケットが飛んだら終わり」場面写真

「ペットボトルロケットが飛んだら終わり」場面写真

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「第34回東京学生映画祭」授賞式の様子。

「第34回東京学生映画祭」授賞式の様子。[拡大]

「東学祭」の名で知られ、学生だけで企画・運営のすべてを行う国内最大規模の学生映画祭・東京学生映画祭。コンペティションでは学生の制作した映像作品を全国から募集し、今年は実写の長編が5本、実写の短編が8本、アニメーションが8本ノミネートされ、計21作品が上映された。実写部門では首藤凜清水崇石井岳龍、アニメーション部門では幸洋子、原恵一がゲスト審査員を担当。なお清水は、体調不良で急遽欠席となった長谷川和彦に代わり参加した。

河村陸(左)

河村陸(左)[拡大]

実写長編部門のグランプリに輝いたのは、東京大学大学院の河村陸が監督を務めた「ペットボトルロケットが飛んだら終わり」。河村が2年前のアルバイト中に思い浮かんだ「ペットボトルロケットが飛んだら終わり」という言葉をもとに構想した作品で、大学生の岳がふとした興味からペットボトルロケットを作り始めるところから物語が展開される。なお河村は短編「バンド」でPFFアワード2022への入選歴を持つ。

「Chasing My Dream」場面写真

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中山響一(左)

中山響一(左)[拡大]

実写短編部門では、武蔵野美術大学の中山響一による「Chasing My Dream」がグランプリを受賞。知らない女性が自分を認識しているなど、ある日を境に生活に奇妙な違和感を抱き始める主人公の姿をつづる。中山は現在、次回作の脚本を構想中。2024年夏に徳島での撮影を目指している。

「いずみのこえ」場面カット

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はるおさき(右)

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またアニメーション部門では、はるおさきの監督作「いずみのこえ」がグランプリに選ばれた。家庭内の脅威や外界の喧騒に悩まされる少女がトラウマと対峙し、呼吸によって安息を見つける姿が描かれている。はるおは、武蔵野美術大学映像学科を卒業後、東京藝術大学大学院の映像研究科にてアニメーションを専攻。現在は同院にてアニメーションにおける背景効果を研究している。

そのほかの受賞結果は下記の通り。

第34回東京学生映画祭 受賞結果

実写長編部門 グランプリ

「ペットボトルロケットが飛んだら終わり」河村陸(東京大学大学院)

実写短編部門 グランプリ

「Chasing My Dream」中山響一(武蔵野美術大学)

アニメーション部門 グランプリ

「いずみのこえ」はるおさき(東京藝術大学大学院)

審査員特別賞(実写長編)

「USE BY YOUTH」高木万瑠(武蔵野美術大学)

審査員特別賞(実写短編)

「タピオカ学入門」ハインズ麻里子(早稲田大学)

審査員特別賞(幸洋子賞)

「La nuit des illusions~迷走の夜~」張宇軒(東京造形大学)

観客賞

「万年幻想曲」伊藤遥香(武蔵野大学)

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おおとも ひさし @tekuriha

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