第32回東京国際映画祭で、
1977年に「
この企画は、現在の日本を代表する作品が映画祭独自の視点でセレクトされるJapan Now部門で実施される。大林は「普段皆様が見る事の出来ぬ映画を、この際ご覧いただけたらと」とコメントした。現時点では監督最新作「海辺の映画館―キネマの玉手箱」が初めてスクリーンにかけられることが決定しており、そのほかの上映ラインナップは後日発表される。
第32回東京国際映画祭は、10月28日から11月5日にかけて東京・六本木ヒルズ、EX THEATER ROPPONGIで開催される。
大林宣彦 コメント
「自由に生きよ、それが平和の証だ」と父に言われ、当て所も無く18歳で上京した僕に、形見代りに持たせてくれた8ミリ映画を用い、銀座の画廊の一角で自作の8ミリ映画を上映した所、「新しきフィルム・アーチスト誕生」と世界から認定され、以降60年間テレビCM演出を資金に個人映画を創り続けて来ました。
東宝映画からの招きで、門外漢が初めてメジャーの撮影所内で撮った「
「売れない作家の女房になる覚悟」で61年間、僕の映画を支え「私が最初の観客よ」と世界と僕の映画を結びながら共に生きて来た大林恭子と11歳で「HOUSE~」の原案者に名を連ねた長女千茱萸、ご亭主の絵の作家森泉岳土、そして親しい旧・新の世代の仲間たちと、今日も映画作りに励んでおります。
上映作品を自ら選むのは難しい。普段皆様が見る事の出来ぬ映画を、この際ご覧いただけたらと。
時代はいつか、個人映画ばかりになり、僕が願った映画作りの世になりました。その個人の自由と権力者の不自由の証を、愉しんで下されば、と。僕の正体が炙り出されれば、愉しいかな。
安藤紘平(Japan Now部門 プログラミングアドバイザー)コメント
商業映画初監督の「HOUSE ハウス」で撮影所監督にはない独特のタッチで世を驚かせ、70年代から80年代の日本映画を尾道3部作など“大林ワールド”と呼ばれる幻想的で詩的な作品で牽引してきた。近年、再び実験的で独特の語り口を駆使し、一貫した平和思想と人間愛を軸に、みずみずしい映画を創り続けている。
大林映画の中では、死んだ大切な人が、歴史と失われた青春が、それぞれの想い出が、そして夢のハッピーエンドが映像に描かれ、後から現実が追いかけてくる。
今年の「JAPAN NOW」では、そんな、日本映画のレジェンド大林宣彦監督の特集として、代表的作品とゲストを交えてのトークをお楽しみ頂けます。
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わたなべりんたろう @RintaroWatanabe
大林宣彦の特集が東京国際映画祭で、新作「海辺の映画館」初上映も(コメントあり) - 映画ナタリー
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