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ディズニー / ピクサー最新作となる「リメンバー・ミー」は、1年に1度だけ亡くなった家族に会えるという“死者の日”の祝祭を題材にした劇場アニメーション。第45回アニー賞では長編アニメーション作品賞を含む計11部門で受賞を果たした。
監督作「トイ・ストーリー3」のプロモーション以来、約8年ぶりの来日となったアンクリッチは「ひさしぶりに大好きな街に来ることができてうれしいです」とにこやかに挨拶。アニー賞をはじめ数々の映画賞を獲得していることに関し「『トイ・ストーリー3』でアカデミー賞の長編アニメーション賞を受賞したとき、こんな最高なことはもう2度と起こらないと思ったけれど、本作でもいろいろな賞をいただけて光栄です」と心境を明かす。
死者の国に迷い込んだミュージシャンを夢見る少年ミゲルと、そこで出会ったガイコツ・ヘクターとの冒険を描く本作。モリーナは制作過程を振り返りながら「自分の先祖、つまり自分にとって大事な人を忘れないことは責務なのではないかと。それは普遍的なもので、人間全体に伝わるものだと感じました」と映画に込めた思いを伝える。また「リメンバー・ミー」と「トイ・ストーリー3」の違いを聞かれたアンクリッチは「考えたことがなかったよ」と笑い、「『トイ・ストーリー3』では究極的には別れがテーマになっています。もしかしたら『リメンバー・ミー』は真逆かもしれませんね。愛する者をいつまでも忘れずに、子供たちに伝えていくという」と回答。するとそれを聞いたモリーナは「トイ・ストーリー3」のあるシーンを挙げ、「アンディの母親が『あなたと一緒に大学に行けたらいいのに』と言いますが、アンディは『ずっと一緒だよ』と返しますよね。その部分の気持ちは『リメンバー・ミー』と一緒だと思います」と語った。
ここで石橋、藤木、松雪の3人がステージへ。収録の感想を尋ねられたヘクター役の藤木は「陽気でうさんくさいガイコツとして登場するんです。僕は暗くて真面目なので、その要素を出すのが難しかったです」と、ミゲルの高祖母イメルダ役の松雪は「威厳と強さ、そしてちょっとしたユーモアをどのように出すかを考えながら丁寧にやらせていただきました」と振り返った。続いて石橋と藤木が劇中歌「リメンバー・ミー」を生披露。藤木の弾くギターに合わせ、石橋は13歳と思えない堂々とした歌声を披露し観客を驚かせる。パフォーマンスのあと藤木は「(緊張で)指プルプルしちゃいました」と正直に話し、石橋に「朝から一緒に取材を受けているんですが、堂々としていて本当にすごいですよね」と賛辞を贈った。
そしてアンクリッチは「まだ地上に存在していない人々にも観てもらえるような、未来に残る作品になったらうれしいです」としみじみ述べる。モリーナが映画のテーマを「忘れないことの大切さ」と端的に伝えると、アンクリッチは深くうなずいた。
「リメンバー・ミー」は、3月16日より全国でロードショー。なお「アナと雪の女王」の新作短編「アナと雪の女王/家族の思い出」が同時上映される。
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- 「リメンバー・ミー」公式サイト
- 「リメンバー・ミー」予告編
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