内田裕也がロマンポルノ主演作を自賛「シェイクスピアでも考えられないアイデア」

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本日12月8日、東京・新宿武蔵野館にて日活ロマンポルノ作品「嗚呼!おんなたち 猥歌」が上映され、主演の内田裕也と「ロマンポルノリブートプロジェクト」の中の1本「ジムノペディに乱れる」を監督した行定勲のトークショーが行われた。

左から内田裕也、行定勲。

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「嗚呼!おんなたち 猥歌」 (c)日活

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1981年に公開された「嗚呼!おんなたち 猥歌」は、内田が監督の神代辰巳に企画を持ち込んだ半自伝的な主演作。ヒモ同然のロッカーが主人公の物語で、ライブパフォーマンスを披露する内田の姿も収められている。

内田裕也

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司会に呼び込まれた内田は「思ったより観客が少ないので頭きてます」と一言。続けて「若手の監督(行定)が今日俺を指名してくれたことに、この映画を作ってよかったなという思いを強くしております」と話し、「もう50人か100人(観客が)いてくれれば……。でも本当にありがとうございました」と客席に感謝の気持ちを示す。

行定勲

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行定は20歳くらいのときに初めて観たという「嗚呼!おんなたち 猥歌」について「裕也さんの色気というか鬼気迫った演技を日活ロマンポルノの中で披露しているのを観るだけで面白い」「初めて観る人がうらやましいくらい傑作」と観客に力説。そして「裕也さんの作品はどれを観ても本気度があるし、どの場面も記憶に残る。男の弱さみたいなものがちゃんと肯定されてるなと思ったんですよね」と熱く語る。

内田は「本当に腹の立つ女優がいて。1週間真面目にリハーサルをやって、『よーし!明日からだ!』と構えてたら撮影前日に『主演女優が降りたんで一旦中止させてください』と言われてキレまくってね」と当時を振り返る。続けて、「いいものを作ろうとみんなで情熱を傾けてるのに、前日に降りるなんてこの世界にいる価値がないと思うんだよ。役者としてアーティストとしてやっちゃいけないことだと思いますね。高畑淳子という女です」と明かす。

左から内田裕也、行定勲。

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その後の主演女優探しについて「絶対この映画はどんなことがあっても完成させてやると。『1週間だけ待ってくれって』頭下げて。ヌードといえば加納典明とか篠山紀信だなと思って2人に電話したんだよ。それで、オーディションをして主演は中村れい子に決定した」とエピソードを披露。「映画芸術でその年の2位、キネマ旬報では5位に選ばれて、五木寛之さんとか珍しい文化人が絶賛してくれたんで苦労して完成させた甲斐があったと思います」としみじみと述懐。本作を作ろうと思ったきっかけについては「北海道に男が女にサービスするソープランドがあるって記事を見て、日活にぜひやりたいと申し入れた。裸になるのは恥ずかしいことだとは思ってないし、ロックンローラーがソープランドで働くのはシェイクスピアでも考えられないようなアイデアだと思って」と情熱的に話した。

左から内田裕也、行定勲。

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行定は本作について「金があるとかないとか関係なくて、これで終わってもいいやっていうぐらいの気迫がある。裕也さんがライブでやってることを実感できるし、フィクションなんだけどメタフィクションというか。男の哀しみだけではなくて何かに抗っている感じがものすごく出ていて、女たちはものすごくせつない。本当に素晴らしい映画だと思う」と再びその魅力を説明。「これがなかったら『ジムノペディに乱れる』もなかったし、『贅沢な骨』も完全に影響を受けてる。いつもシナリオ書いてから気付くんですよ。感謝しています」と深いリスペクトを表す。内田は「なかなか稀有な監督です」とうれしそうな顔を見せてイベントの幕を引いた。

「ジムノペディに乱れる」は、東京・新宿武蔵野館、神奈川・シネマ・ジャック&ベティで公開中。全国順次公開。

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