本日3月7日、「
前川が主宰する劇団イキウメによって上演された舞台を、入江と前川の共同脚本で映像化した本作。ウイルスの猛威により人口が激減した近未来を舞台に、太陽の下で貧しく暮らす旧人類キュリオと、紫外線に弱く夜にしか生きられない新人類ノクスの対立を描く。キュリオとして生きる主人公・鉄彦を演じた神木は、本作について「台本を読んだらすごく難しく、わからないことがいっぱいでした。でも自由に発想ができるし、“難しい”という思いもすごく大事なものだと気付きました」とコメント。また「何十年後かにもう一度この作品と出会ったとき、『たしか前はこんなふうに感じたな』と思ったり、皆さんの中でゆっくりと育っていく作品になってほしいです」と観客に語りかけた。
2014年の冬、埼玉・奥秩父や山梨の山中にて撮影された本作。神木は過酷な現場を振り返り、「とにっかく寒くて! ほんっとに寒くて!」と力を込める。唯一助かった点として「劇中で寒がる演技ができたからよかった。寒くないふりは絶対にできなかった」と話す神木に、入江が「『何枚カイロ貼ってる?』って聞いたら、『8枚』って言ってたよね」と言うと客席からは驚きの声が。それに対し、神木は「そうそう、そしたら今度は、すっごい暑くなってくるんですよ!」と大げさにうなずき、観客の笑いを誘う。キュリオの結を演じた門脇は、寒さに加えて睡眠不足との戦いもあったと明かし、「眠い日が続くと人って食欲が湧くようで、いつもの2倍くらい食べてしまって。作品を観たら、自分がコロコロでびっくりしました」と、生命の危機すらも感じたという撮影を述懐した。
太陽を嫌うノクス・森繁役の古川は「寒い、眠いが出てくると、ほかには……」と困りながら、「神木くんが『寒い、寒い』って言ってましたけど、一番寒くなさそうにしていましたよ?」と神木を見やる。「鉄彦が感情をむき出しにするシーンで体が温まるせいか、神木くん1人だけベンチコート着てなかったんですよ」という古川の目撃談を受けた神木は「そのときは暑かったの! でもそれが冷めると寒くない!?」と必死に声を荒げ、古川にぐっと詰め寄る。古川が負けじと「でもたぶん、一番(寒くなさそうだった)!」と言い張ると、神木は「そのときは、確かにね。でも寒かったよ?」と抵抗。そんな2人の応酬をみんながほほえみながら見守る中、結の父・草一役の古舘が「入ってもいいかな?」と割り込み、その場を収めた。
舞台挨拶では、劇中で鉄彦が作る仮面を神木が手にして説明する場面も。神木は大切そうに観客に見せながら「これは鉄彦の希望の象徴です。映画を観ながら、『そういえば神木、あんなの持ってたなあ』なんて思い出してください」と伝える。また原作となった戯曲を手がけた前川は、入江とともに約3年かけて脚本を作り上げたと話し、「それだけ長い時間をかけたことで、入江さんが抱えている問題意識を共有できてよかった」と喜ぶ。入江は原作について「すごい面白いのはわかっているけど、なぜ面白いのかいまだにわからない。それをずっと考えていける題材なので、僕にとってこれは10年に1本の企画です」と胸を張り、「皆さんの感想や評論を読んで、『太陽』ってこういう映画だったんだってようやくわかってくるのかも。そういう意味では、ここから作品づくりが始まると思っています」と語った。
「太陽」は4月23日より全国ロードショー。
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- 「太陽」公式サイト
- 「太陽」予告編
- 映画「太陽」公式(@eigataiyo)| Twitter
- 劇団イキウメ 公式サイト
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