岩井俊二、仏アヌシー映画祭に登壇「アニメだからこそ小さな話が魅力的に描ける」

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岩井俊二の監督作「花とアリス殺人事件」が、現地時間6月15日よりフランスで開催されているアヌシー国際アニメーション映画祭の長編コンペティション部門にて上映された。

岩井俊二(撮影 / 土居伸彰)

岩井俊二(撮影 / 土居伸彰)

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アヌシー国際アニメーション映画祭に出席した岩井俊二。(撮影 / 土居伸彰)

アヌシー国際アニメーション映画祭に出席した岩井俊二。(撮影 / 土居伸彰)[拡大]

同映画祭は、アニメに特化したものとしては世界最大規模であり、1960年にカンヌ映画祭から独立する形で始まったもの。「花とアリス殺人事件」は、2004年に岩井が手がけた実写映画「花とアリス」の前日譚として作られ、岩井にとって初めての長編アニメーション作品となる。

「花とアリス殺人事件」 (c)花とアリス殺人事件製作委員会

「花とアリス殺人事件」 (c)花とアリス殺人事件製作委員会[拡大]

上映は午前10時半より行われ、約1000席のホールを埋め尽くした観客からは笑い声も起こるなど、大いに盛り上がりを見せた。舞台挨拶、記者会見に出席した岩井は「初めてのアニメーション作品だったので作ることに精一杯で、映画祭での上映のことまで考えていませんでした。アニメーション業界の人からしたら上映されること自体が大きな目標になるこの映画祭に参加できてしまったので、帰国したら刺されるかも……」とジョークを交えつつ、「感無量です」とコメントした。

作品については「引きこもっていた女の子が外に出るというとても小さな話でしかないのだけど、動かしている痕跡が残るアニメーションだからこそ、そんな小さな話が魅力的に描ける」と解説。「今後もアニメーションは1つの選択肢として考えていきたい」という岩井は、「時代劇などに興味がある」と次回作への意欲を見せた。

アヌシー国際アニメーション映画祭は6月20日まで開催中。長編部門にはこのほかにも原恵一の「百日紅~Miss HOKUSAI~」が選出されており、短編部門に坂元友介の「ナポリタンの夜」、テレビ部門に湯浅政明の「アドベンチャー・タイム『フードチェーン』」、広告作品部門に水江未来、中内友紀恵によるトクマルシューゴのPV「Poker」など、日本からも多くの作品が出品されている。

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小黒祐一郎 @animesama

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