ギリシャの映画監督、
ランティモスは、2009年の前作「籠の中の乙女」でカンヌ国際映画祭ある視点部門のグランプリを受賞、アカデミー賞外国語映画賞にもノミネートされた経験をもつ。前作同様、今作もランティモスと脚本のエフティミス・フィリップは奇妙な世界を作り上げた。舞台は近未来、家庭を築き子孫を残すことが人間の最大の義務と考えられている世界で、シングルの男女は古びたホテルに集められ、45日以内に伴侶を見つけることができなければ動物に姿を変えられて野に放たれてしまう……。
記者会見には、ランティモス、ファレル、ワイズのほかにも
今年のカンヌ映画祭には、この「The Lobster」のほかにも、イタリアの監督マッテオ・ガローネによる「Tale of Tales(原題)」にサルマ・ハエックとヴァンサン・カッセルが主演し、同じくイタリアのパオロ・ソレンティーノの「Youth(原題)」にマイケル・ケインとレイチェル・ワイズが出演したりと、ヨーロッパの監督と英語圏の俳優のカップリングによる作品が多く出品され、1つのトレンドとなっている。
ヨルゴス・ランティモス監督 コメント
世界は規制に満ちている。私が興味を持っているのはその点で、だから特異なルールに縛られた人々を描きたいと思った。過去の作品と比べて映画の規模が大きくなったとは思わないが、スタッフにきちんと賃金を支払うことができたという意味では大きくなったかもしれない。
レイチェル・ワイズ コメント
とてもコンセプチュアルな世界観はすべてヨルゴスの頭の中から生まれていて、特別な照明やCGなどの技術的な手助けを受けずに想像力だけで作られている。脚本を読んでもどう演じていいのかわからなかったので、ランティモス・ワールドに身を委ねました。まるでヨルゴスの宇宙で酔っぱらったような体験でした。
コリン・ファレル コメント
今まで手にした中で最もユニークな脚本だった。「籠の中の乙女」は数年前にフィラデルフィアの映画館で観て、心を掻き乱されると同時に感動した。この映画を観たときも、同じように感じた。いまだに映画をすべて理解できているわけではないが、ヨルゴスは1つの価値観を観客に押し付ける監督ではない。
レア・セドゥ コメント
とてもユニークで、独特な映画言語で書かれた脚本だと思いました。この映画で描かれている人間関係はとても興味深かったし、実際の世界の観察にもなっていると思う。それと同時に、映画にとても感動したし、最高にロマンティックだった。
ジョン・C・ライリー コメント
ランティモスのファンだったので、脚本を大いに楽しんで読むことができた。とても風変わりで、破壊的で、彼ならではの視点で人間関係を率直に描いていると思った。
ベン・ウィショー
とても独特な脚本で、詩的で、いろいろな受け取り方ができる作品だと思う。ヨルゴスと一緒に映画を作ることができてとてもエキサイティングだ。
yuki @yukit
伴侶が見つからないと動物に!?ギリシャの奇才の新作にファレル、ウィショーら集結 - 映画ナタリー https://t.co/n3f42MflIX