列伝ツアーファイナルで4バンドが至福の大セッション

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スペースシャワーTVが主催するライブツアー「スペースシャワー列伝 JAPAN TOUR 2010」の最終公演が、1月23日に赤坂BLITZにて行われた。

貫禄あるパフォーマンスでオーディエンスを魅了したTHE BAWDIES。MCではROYが噛んでしまう場面もあったが、それもご愛嬌とばかりに場内はあたたかな笑いに包まれた。

貫禄あるパフォーマンスでオーディエンスを魅了したTHE BAWDIES。MCではROYが噛んでしまう場面もあったが、それもご愛嬌とばかりに場内はあたたかな笑いに包まれた。

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40分の演奏時間内に全10曲を演奏し、MCまで披露したandymori。「CITY LIGHTS」の前には「列伝ツアーが始まったのが今月の8日で、そこから赤坂を目指して飛んできたという曲をやります」と語った。

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ダブルアンコール後、突如ステージに戻ってきた木幡は「コマネチ!」とギャグをかまして退場。会場は爆笑に包まれた。

ダブルアンコール後、突如ステージに戻ってきた木幡は「コマネチ!」とギャグをかまして退場。会場は爆笑に包まれた。

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SISTER JETは2月3日にライブでも披露された「MR.LONELY」をタワーレコード限定でリリース。4月3日には東京・渋谷CLUB QUATTROにてワンマンライブを行う。

SISTER JETは2月3日にライブでも披露された「MR.LONELY」をタワーレコード限定でリリース。4月3日には東京・渋谷CLUB QUATTROにてワンマンライブを行う。

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昨年はthe telephones、tacica、lego big morl、mudy on the 昨晩の4組が全国7都市を回った「スペースシャワー列伝 JAPAN TOUR」。今年はTHE BAWDIESandymoriavengers in sci-fi、SISTER JETの4組によって全国8都市で実施された。チケットは各アーティストの注目度の高さを証明するように全公演ソールドアウト。中でもツアーファイナルのこの日は、2階席も立ち見が出るほどの大盛況となった。

ツアーファイナルの一番手に抜擢されたのはSISTER JET。会場が静かに暗転すると待ち焦がれたオーディエンスは歓声を上げ、フラッグや文字入りのボードを手に登場したメンバーを拍手で迎えた。眩いライトがステージを照らす中、鳴らされたのはキュートなポップチューン「恋してクレイジー」。グルーヴィな音でオーディエンスの耳を釘付けにすると、続いてはワタル(Vo,G)のチャーミングなボーカルが映える「DJ SONG」を勢いよく鳴らした。

美メロを聴かせるナンバー「さよならポケット」「to you」で空気を落ち着かせた彼らは、シンガロングな「LaLa Dance」で再び会場をヒートアップ。「SISTER JETがみんなの側にいるんだよっていう曲を作りました」と「MR.LONELY」についてコメントした後は、メロディアスなベースラインが肝の少しセンチメンタルな新曲を熱演。3人はスムーズで小気味のいいステージングを披露し、爽やかな余韻を残し去っていった。

続いての登場はavengers in sci-fi。「Are you Ready?」と木幡太郎(G,Vo,Syn)が挨拶がてらに叫ぶと、1曲目の「Homosapiens Experience」から会場をスペーシーな空気で染め上げる。同時に肉体的なビートに誘われるようにモッシュが起こり、ノンストップで繰り出されるダンサブルな楽曲たちが熱狂に拍車をかけた。

木幡は「スペースシャワー列伝、今日がファイナルです。各所お客さんがあたたかくて、他のバンドも愉快な仲間ばかりで、ありがとうございます」と8公演に及んだツアーを振り返る。さらに「列伝ってことで『伝説を作る!』と長谷川先生(ドラムの長谷川正法)がたぎってますが……。今日、伝説を作るらしいですよ」と笑い混じりにメンバーをけしかける場面もあった。

キラーチューン「Universe Universe」で始まった後半戦は、ツアーによってよりタイトになったバンドサウンドを見せつける内容。特にラストナンバー「NAYUTANIZED」ではダイナミックなサウンドスケープでオーディエンスを圧倒した。

3番手を務めたandymoriは、ニューアルバム「ファンファーレと熱狂」からの新曲をたっぷり盛り込んだセットリストを展開。「この世の果てまで」をバックにステージに現れた3人は、1曲目の「ベンガルトラとウィスキー」を皮切りに、矢継ぎ早にBPMが速いナンバーを連続投下。小山田壮平(Vo,G)が刻むジャキジャキとしたギターを軸に、軽やかで前のめりな音でオーディエンスを狂乱状態へと巻き込んだ。

しかし「クレイジークレーマー」から徐々にテンポを落とし、中盤の「16」「ビューティフルセレブリティー」では秀逸なメロディと優しい歌声でバンドの振り幅の広さを提示。終盤はandymori流キラーチューンとも言うべき「CITY LIGHTS」を筆頭に衝動的で性急なナンバーが続いたが、ラストは「ファンファーレと熱狂」を象徴する「1984」で潤いあるアンサンブルを聴かせてくれた。

ツアーのトリを務めたのはTHE BAWDIES。おなじみのSEが流れ始めると、リズムにあわせて自然とハンドクラップが発生する。期待に満ちたオーディエンスのために4人が鳴らしたのは「KEEP ON ROCKIN'」。パーティの幕開けにふさわしいナンバーを爆音で鳴らすと、強烈なロックンロールチューン「EMOTION POTION」、ROY(Vo,B)とTAXMAN(G,Vo)の甘いハーモニーが印象的な「I'M IN LOVE WITH YOU」を披露した。

ROYの「さあ召し上がれ!」という言葉で始まったのは、3月にリリース予定の新曲「HOT DOG」。この曲は、TAXMANとJIM(G)によるスリリングなギターとMARCY(Dr)の豪胆なドラムが一体になって押し寄せてくる痛快なナンバー。今後のライブの定番曲となりそうなゴキゲンな新曲を、オーディエンスはステップを踏みながら聴き入った。

「YOU GOTTA DANCE」で本編は締めくくられるが、即座にアンコールを求める拍手が発生。まずMARCYがステージに現れるが、「そんな手拍子だとメンバー来ないですよ?」とやんわりと観客を挑発。するとすぐさま盛大な手拍子が起こり、残りの3人が小走りでステージに再登場した。アンコールではTAXMANの「もう1曲新曲やっていいですか?」という言葉に続いて、遊び心あるアレンジが耳を刺激するグルーヴィなナンバーが演奏される。さらに「I BEG YOU」が披露されると、会場の盛り上がりは最高潮に達した。

しかしパーティはこれだけでは終わらない。ダブルアンコールではTHE BAWDIESのメンバーの呼びかけで、出演バンドがステージに勢揃い。ROYの「列伝は4バンド集まっての列伝じゃないですか。そして、あなたがたひとりひとりあっての列伝ですから!」という煽りで、「WHAT'D I SAY」(レイ・チャールズ)をスタートさせた。

全員が真面目にプレイするのかと思いきや、出演者たちはリラックスした様子でセッションに興じる。ステージの上手でTAXMANとワタルがギターバトルを繰り広げているかと思えば、小山田は縦横無尽にステージを駆け回り客席へダイブすること2回。木幡とJIMはムーンウォークの練習をしたり、ドラマーたちはスティックを手にMARCYのドラムを乱打するなどドンチャン騒ぎを演出する。曲のクライマックスでは各バンドのフロントマンたちが、観客とそれぞれのスタイルでコール&レスポンスを展開。演奏終了後は汗だくになった出演者たちが肩を組み「わっしょい!」と一斉にシャウト。最高にハッピーな空気に包まれ、8都市で行われた「スペースシャワー列伝 JAPAN TOUR」は無事終幕した。

なお、この日のライブの模様は2月16日(火)24:00から、スペースシャワーTVにてオンエア。各地を席巻した4バンドの競演を今度は映像でじっくりと楽しんでみよう。

「スペースシャワー列伝 JAPAN TOUR 2010」2010年1月23日赤坂BLITZセットリスト

SISTER JET
01. 恋してクレイジー
02. DJ SONG
03. hello goodbye days
04. さよならポケット
05. to you
06. LaLa Dance
07. MR.LONELY

avengers in sci-fi
01. Homosapiens Experience
02. Beats For Jealous Pluto
03. Radio Earth
04. Starmine Sister
05. Universe Universe
06. Hyper Space Music
07. NAYUTANIZED

andymori
01. ベンガルトラとウィスキー
02. everything is my guitar
03. 僕が白人だったら
04. クレイジークレーマー
05. 16
06. ビューティフルセレブリティー
07. CITY LIGHTS
08. FOLLOW ME
09. すごい速さ
10. 1984

THE BAWDIES
01. KEEP ON ROCKIN'
02. EMOTION POTION
03. I'M IN LOVE WITH YOU
04. HOT DOG
05. EVERYDAY'S A NEW DAY
06. TINY JAMES
07. IT'S TOO LATE
08. YOU GOTTA DANCE
EN1. 新曲
EN2. I BEG YOU
EN3. WHAT'D I SAY(※全バンドセッション)

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音楽ナタリー @natalie_mu

列伝ツアーファイナルで4バンドが至福の大セッション http://natalie.mu/news/show/id/26763

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