ソールドアウトで満員のオーディエンスがフロアを埋め尽くす中、まずは飯田裕(B)、沖山良太(Dr)、工藤歩里(Key)がステージへ。3人が楽器を鳴らし始めると、永原真夏(Vo)が「ただいま東京!」と駆け込むように現れ、「MIDNIGHT CLUB」を伸びやかに歌い上げた。熱気あふれる会場の中でメンバーは笑顔で演奏を楽しみ、それにつられるようにオーディエンスの間にも笑みが広がる。
その後も4人の力強いコーラスから幕を明ける「サファイアに告ぐ」、「盛り上がる曲をやろうと思うんですが」という永原の言葉から久しぶりに届けられた「ASO」、パンキッシュな「Sleeping Poor Anthem」など、アッパーな楽曲が次々と披露された。また「いけいけ悪魔ちゃん」では永原は悪魔の角とステッキを手に歌い踊り、チャーミングな魅力を振りまく。その後ろで飯田と沖山は雄々しいプレイで魅せ、工藤はキラキラとしたキーボードで楽曲に彩りを添えた。さらに中盤には永原の情感豊かな歌声が印象的なミディアムチューン「日向の国のユカ」や、シリアスなメッセージが込められた「若き日々よ」も熱演。ハイテンションだけではないSEBASTIAN Xの魅力をアピールしていた。
終盤のMCで永原は「どうもありがとー!」とマイクを通さず、何度も観客に感謝を伝える。そしてアルバム「ひなぎくと怪獣」のリード曲「サディスティック・カシオペア」が奏でられると、フロアの空気はぐんぐん上昇。さらに「SEBASTIAN Xと遊んでくれるかい?」という言葉に続いて、今やライブには欠かせない「GO BACK TO MONSTER」を届け、最後は爆発力たっぷりの「ひなぎく戦闘機」で本編に幕を下ろした。
アンコールの1曲目は、永原の情感豊かなボーカルが光るバラード「愛の跡地」。しかし緊迫した空気をぬぐい去るように、MCコーナーでは永原と工藤による寸劇仕立てのグッズ紹介がスタートした。ここでは12月の出演ライブや、2013年春に主催企画「春告ジャンボリー」の開催が発表され観客を喜ばせる。
「ROSE GARDEN, BABY BLUE」「世界の果てまで連れてって!」を全力で届けたのち、メンバーがステージから退場するも、観客はアンコールを求め続ける。みたび現れた永原は「しゃべるのが苦手なので、感謝の塊ということでスペシャルゲストをお呼びしました!」という紹介で「サディスティック・カシオペア」のPVに登場する巨大なクマを呼び込む。そしてメンバーはツアーファイナルにふさわしい「ツアー・スターピープル」を観客にプレゼントした。新しい旅の始まりに期待を膨らませるように、4人はうれしそうな表情でそれぞれの楽器を奏でる。全22曲を演奏し終えると永原は「ホントにホントにホントにありがとう!」「みんな大好きだー!」とマイクを通さず叫び、メンバーとともに笑顔で舞台を去った。
SEBASTIAN X「怪獣オーケストラ」
2012年10月11日@東京都 渋谷CLUB QUATTROセットリスト
01. MIDNIGHT CLUB
02. 光のたてがみ
03. サファイアに告ぐ
04. 未成年
05. ASO
06. Sleeping Poor Anthem
07. いけいけ悪魔ちゃん
08. 世界のガッシャーン
09. GOODMORNING ORCHESTRA
10. スピカ
11. FORTUNE RIVER
12. 日向の国のユカ
13. F.U.T.U.R.E.
14. 若き日々よ
15. ワンダフルワールド
16. サディスティック・カシオペア
17. GO BACK TO MONSTER
18. ひなぎく戦闘機
<アンコール>
19. 愛の跡地
20. ROSE GARDEN, BABY BLUE
21. 世界の果てまで連れてって!
<ダブルアンコール>
22. ツアー・スターピープル
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音楽ナタリー @natalie_mu
「みんな大好きだ!」SEBASTIAN X笑顔のツアー千秋楽 http://t.co/Cenxy2sG