音楽ナタリー

L'Arc-en-Ciel結成20周年ライブ、2日目はヒット曲連発

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L'Arc-en-Cielの結成20周年記念公演「20th L'Anniversary Live」の2日目公演が、5月29日に東京・味の素スタジアムにて行われた。

前日の28日に開催された初日公演では、インディーズ時代にリリースされた1stアルバム「DUNE」から1998年発表の「HEART」までの楽曲を披露。この日は1999年に2枚同時発売されたアルバム「ark」「ray」から、2007年リリースの最新アルバム「KISS」の楽曲を中心にしたセットリストを展開した。

28日の公演も雨に見舞われたが、29日は前日を上回る大雨が開場時刻頃から降り続ける。集まった観客が雨具を着こんで4人の登場を待ちわびる中、大音響とともにオープニングムービーがスタート。そしてステージに最初に姿を現したのはyukihiro(Dr)。彼がドラムを叩き始めると、ken(G)とtetsuya(B)、hyde(Vo)も登場。「Are you fuckin' ready?」とhydeが絶叫し、1曲目「READY STEADY GO」が始まった。

yukihiroのダイナミックなツーバスが響く中、大雨などまったく気にしないかのようにkenとhyde、tetsuyaは花道へ飛び出し、オーディエンスを驚かせる。さらに「Pretty girl」「NEXUS 4」と場内のテンションを上げるナンバーを連発。雨を吹き飛ばすようにパワフルなパフォーマンスを続けていく。

最初のMCでhydeは、前日のステージで「雨は演出なんで」と言ったことを思い出したのか、空を見上げて「ちょっとやりすぎたかな、この雨(笑)」とこぼす。「今日は1998年から今まで、現在までのL’Arc-en-Cielをぶちかますんで。黙ってるとぶっ殺すぞ!」とオーディエンスを威嚇し、直後に「……ってyukihiroさんが言うてましたよ。気ぃつけてください(笑)」と笑わせていた。

この公演が世界各国の劇場で生中継されていることに触れたhydeが、サングラスをはずして「ハロー! アンニョンハセヨ! ボンジュール! ニイハオ! こんにちは!」と各国語で挨拶した後、バンドは「HEAVEN'S DRIVE」を披露。hydeとkenのツインギターで、リリース当時よりもさらに迫力を増したバンドアンサンブルを聴かせる。そしてサウンドがずっしりとのしかかるような「LOVE FLIES」、軽やかなリズムとkenの透明感のあるギターが印象的な「snow drop」と、ヒット曲を続々と披露。その一方、アルバム「KISS」に収録された「ALONE EN LA VIDA」では幻想的なムードを繰り広げ、観客を魅了していた。

「叙情詩」ではイントロをhydeがアカペラで歌い、雨の音とあいまってオーディエンスが息を呑むような光景を展開。低音を強調した新たなアレンジで聴かせた「NEO UNIVERSE」、出だしのエンジン音とリボンキャノンで会場が沸き返った「Driver's High」とアッパーチューンが続いた後は、hydeの煽りに応えて5万人が拳を上げる「REVELATION」、そして「DRINK IT DOWN」へ。さらに1998年、3枚同時リリースで話題を呼んだシングル「花葬」「浸食 -lose control-」「HONEY」を連続で披露し、オーディエンスを大いに沸かせた。

続いて、「SEVENTH HEAVEN」が始まると同時に雨雲を吹き飛ばすような花火が打ちあがり、スタジアムの上空を華やかに彩った。その後はおなじみのtetsuyaのベースソロから「STAY AWAY」「Link」を連発。5万人のファンは息もぴったりのハンドクラップを聴かせ、フロントの3人はより強まった雨脚の中ずぶぬれになるのもおかまいなしに、花道でサービス精神たっぷりのパフォーマンスを続けた。

その後披露されたのは「瞳の住人」。hydeの高く美しい歌声が雨を切り裂き、オーディエンスのサイリウムがスタジアムを幻想的に輝かせる。情感豊かな音で会場を包み込んだ4人は、観客に挨拶して一旦ステージを去った。

場内の照明が落ち、高らかに鐘の音が鳴り響く中、アリーナ後方に巨大なリムジンが止まる。初日ではオープニングで行われた、メンバーがレッドカーペットを歩いて登場する演出がここで行われ、オーディエンスを狂喜させる。傘を差した4人は雨の中声援を送り続けたファンに感謝するように、客席を見渡し手を振りながらステージへ向かった。

ここでメンバーからファンに向けたメッセージが映し出される。

「ありがとう / 我々は新たな未来へ向かいます / 次の一歩を踏み出します / みんな一緒に行こう / そして / 今日ココへ来れなかった人の想いも / 連れて行きます / 共に乗り超えよう / これからも一緒 / I love you」

ここに集まったファンだけではない、すべてのファンへ向けた言葉に、会場からは大きな拍手が起こる。そして再び暗くなった場内に、yukihiroの叩くスネアが響き渡る「forbidden lover」。それぞれの持つ感情を解き放つような演奏に続いては「MY HEART DRAWS A DREAM」。伸びやかな4人の音色のハーモニーがスタジアムを包み込み、大サビでは5万人の大合唱が繰り広げられた。

そして始まったkenのギターのイントロは、6月29日にリリースされるニューシングル「GOOD LUCK MY WAY」。初披露となるキャッチーで爽快なこのナンバーに、オーディエンスは大興奮。直前に映し出されたメッセージを象徴するような前向きな歌詞を、hydeは雨に打たれながら高らかに歌い上げた。

最後の曲に入る前、L’Arc-en-Cielの初ライブからちょうど20年を迎えることに触れ「あと数時間で20年ですね。長かったようで短かったような、やっぱり長かったと思うんだけど。未だに新しい発見とかもあるし、わかんないもんだね」と語った。そして「L’Arc-en-Cielはたくさんの人がかかわって、すごく大きな船になったと思ってるんですけど。何度も暗礁に乗り上げては、メンバーやスタッフが一生懸命努力して乗り越えてきました。扱いにくくてやっかいなバンドだと思うんですけど(笑)、どっかに魅力があるんだと思います。今まで出会った人も、出会わなかった人も……遠くからの思いは伝わっているので。こんなに愛想の悪いバンドってないと思うけど、来てくれて本当にありがとう」と、まっすぐな言葉で20年の感謝を述べた。

「みんな口下手なんで、演奏で気持ちを伝えたいと思います」と、彼らが最後に奏でた曲は「BLESS」。それぞれの20年に対する思い、ファンへの気持ちがこもった、優しくも強い音色が雨のスタジアムをゆっくりと揺らす。アウトロではオーディエンスとの別れを惜しむように、いつまでも演奏が続いていた。

すべての曲が終わった後、ステージ左右の大型ビジョンではファン待望の全国ツアー「20th L'Anniversary Tour」の開催が告知され、ファンを新たな喜びに導いた。バンドの歴史を総括するこの2日間の公演を経て、秋のツアーではどんな世界を提示してくれるのか。今回参加できたファンも残念ながら参加できなかったファンも、彼らの新たなステージを楽しみにしておこう。

L'Arc-en-Ciel「20th L'Anniversary Live」2011年5月29日 味の素スタジアム セットリスト

01. READY STEADY GO
02. Pretty girl
03. NEXUS 4
04. HEAVEN'S DRIVE
05. LOVE FLIES
06. snow drop
07. ALONE EN LA VIDA
08. 叙情詩
09. NEO UNIVERSE
10. Driver's High
11. REVELATION
12. DRINK IT DOWN
13. 花葬
14. 浸食 -lose control-
15. HONEY
16. SEVENTH HEAVEN
17. STAY AWAY
18. Link
19. 瞳の住人
20. forbidden lover
21. MY HEART DRAWS A DREAM
22. GOOD LUCK MY WAY
23. BLESS

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