スカパラ21周年を奥田民生、クリケイ、斉藤和義が祝福
2010年4月28日 19:06 1
昨年デビュー20周年を迎え、この締めくくりとなるライブ「東京スカパラダイス国技館」を3月に両国国技館で開催したスカパラ。新たなスタートを切るための21周年キックオフライブにも多数のファンが詰めかけ、会場には熱気と期待が充満した。
オープニングでメンバーは全員ステージ後方から登場。高い位置にダークグレーのスーツ姿の9人が並んで立ち、ポーズを決めると会場から割れんばかりの大きな拍手が鳴り響く。そしてGAMO(T.Sax)の「Here we go!」というかけ声とともに1曲目「Boppin' Bunny」が始まった。さらに「White Light」が続き、場内のテンションも急上昇。体育館という会場にふさわしい「A Song for Athletes」ではメンバーとともに熱唱するファンの姿も多数見受けられた。最初のMCで谷中敦(B.Sax)は「今日は来てくれてありがとう! いい天気だよね、天気にもありがとうだよ(笑)。今日は体育館ということで、思いっきり跳ねて暴れて、戦うように楽しんでくれよ!」と挨拶。オーディエンスの期待をさらに高めた。
次のパートでは最新アルバム「WORLD SKA SYMPHONY」のナンバーを連続で披露する。華やかながらも心地よいホーンの音で酔わせる「WORLD SKA CRUISE」、沖祐市(Key)の奏でる美しいピアノが印象的な「明鏡止水」で、会場の空気も一度クールダウン。その直後「STORM RIDER」ではステージ上に何本もの火柱が上がり、楽曲の世界観を演出。再び熱い空気を会場内に生み出した。
「熱いぜ! ヤケドしそうに熱いぜ!(笑) 21周年、キックオフしました。今日はみんなで思いっきり楽しもうね!」という茂木欣一(Dr)の挨拶に続いては、彼がボーカルをとる「KinouKyouAshita」。そしてここ最近のライブでは欠かせない「トーキョースカメドレー」がスタート。この日は「Taboo SKA」「Manteca」といった懐かしのナンバーやGAMOが渋いボーカルを聴かせる「L.O.V.E.」など5曲を披露。21年の重みを感じさせるひとときとなった。続いていよいよこの日のスペシャルゲストの1人目、
華やかな空気が会場を満たす中、加藤隆志(G)の鳴らすヘヴィなギターが再び雰囲気を変える。「ONE EYED COBRA」の強力なグルーヴでオーディエンスを踊らせ、続いては大森はじめ(Per)の鳴らすクールなイントロから始まる「東雲25時」。逆光気味の白いライトに照らされたステージ上の光景は、タイトルどおり深夜の東京を思わせる。そしてNARGO(Tp)がマイクの前に立ち、茂木のMCではおなじみの「サンキューサンキューサンキューサンキュー!」という挨拶で話し始めると、場内は大爆笑に。NARGOは茂木のほうを見ながら「これ1回やってみたかったんだよ。めちゃくちゃ気持ちいいね」と笑い、これまでのバンドの軌跡を振り返る話を始めた。「もう亡くなってしまったメンバー、クリーンヘッド・ギムラや青木達之。彼らから受け継いだ力を、これからもずっと大切にしたいと思います」と語った後、自身のボーカル曲「雨の軌跡」をひさびさに披露。まっすぐな歌声とホーン隊の柔らかなサウンドとのハーモニーで、観客を魅了した。
終盤戦の仕切り直しのように、ふたたび「Boppin' Bunny」が演奏されたあと、始まったのは「流星とバラード」のイントロ。大歓声に迎えられて2人目のゲスト、
熱烈なアンコールの声に応え、ふたたびステージにメンバーが戻ってくる。アンコール1曲目「Pride of Lions」の後、ゲストの3人も再登場。ここで披露されたのは名曲「ジャングル・ブギ」。3人のボーカリストがそれぞれの個性を存分に発揮する歌声を響かせ、オーディエンスを圧倒した。最後の各メンバーによる挨拶では、デビューから21年を迎えた思いを語る。川上は「さっきの『ジャングル・ブギ』はスカパラが最初にカバーした歌もので、1988年の芝浦インクスティックでのライブで初めてやったんです。それを22年経ってから、こんなに豪華な皆さんと一緒にやれるなんてとても光栄です」と感慨深そうに語り、GAMOは「先日某局の、徹子さんのお部屋にお邪魔しまして(笑)。20年かかりました。これからも神出鬼没にいろんなところに出ていきます!」と笑わせた。
アンコール3曲目「DOWN BEAT STOMP」が終わった後も観客の手拍子は鳴りやまない。その音の中、ステージ袖からピアニカの音が響く。NARGOがピアニカを手に登場し、オーディエンスが「あの曲だ!」と期待していると、この日はなんと北原雅彦(Tb)もピアニカを持って登場。2人でイントロがわりの「メリーさんの羊」を合奏し、場内から笑い声が起こる中、ダブルアンコールのナンバー「SKA ME CRAZY」がスタート。“ツインピアニカ”というレアな編成での演奏はいつも以上の盛り上がりを生み出し、大熱狂のうちにライブが終了した。
「東京スカパラダイス国技館」「東京スカパラダイス体育館」を経て、8月には「トーキョースカジャンボリー」を開催し、11月からは全国ホールツアーも決定しているスカパラ。21周年を迎えてもまったくスピードを落とさず、さらに力強く進んでいくことを予感させるライブとなった。
東京スカパラダイス体育館
2010年4月24日 東京体育館 セットリスト
01.Boppin' Bunny
02.White Light
03.A Song for Athletes
04.WORLD SKA CRUISE
05.明鏡止水
06.STORM RIDER
07.KinouKyouAshita -new horn arrangement-
08.Like Jazz On Fire
09.トーキョースカメドレー 21st Anniversary Special Issue
~Perfect Future~Taboo SKA~Manteca~L.O.V.E~FINGERTIPS~
10.ずっと
11.ONE EYED COBRA
12.東雲25時
13.Juggling City
14.太陽にお願い
15.雨の軌跡
16.Boppin' Bunny again!
17.流星とバラード
18.Just say yeah!
19.愛の讃歌 with strings
20.君と僕 2010
EN1-01.Pride of Lions
EN1-02.ジャングル・ブギ
EN1-03.DOWN BEAT STOMP
EN2-01.SKA ME CRAZY
リンク
- TOKYO SKA PARADISE ORCHESTRA
※記事公開から5年以上経過しているため、セキュリティ考慮の上、リンクをオフにしています。
音楽ナタリー @natalie_mu
スカパラ21周年を奥田民生、クリケイ、斉藤和義が祝福 http://natalie.mu/music/news/31218