藤田嗣治はなぜ戦争画を描いたのか?劇団印象が送る評伝劇、生誕140周年に新演出で

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劇団印象-indian elephant- 第33回公演「藤田嗣治~白い暗闇~」が、3月19日から24日まで東京・東京芸術劇場 シアターウエストで上演される。

劇団印象-indian elephant- 第33回公演「藤田嗣治~白い暗闇~」チラシ表

劇団印象-indian elephant- 第33回公演「藤田嗣治~白い暗闇~」チラシ表 [高画質で見る]

本公演は、2021年に上演された同名評伝劇を、来年の藤田嗣治生誕140周年にあわせて新演出で立ち上げるもの。エコール・ド・パリの寵児として名声を博し、生涯の半分以上を海外で過ごした藤田が、なぜ日本にこだわり、戦争画を描くに至ったのか。東洋と西洋の狭間で己の“絵”を模索し続けた画家の足跡を辿る。

作・演出を手がける劇団主宰の鈴木アツトは、当時の日本の画家たちが自ら従軍し、国威発揚の絵を描いていた事実に触れ、「社会の役に立つ絵を描きたい、という若い画家たちの素朴な思いが、やがて、日本の画壇全体で戦争画を描くという波を作り上げる。藤田は、その波に後から乗った画家だったが、誰よりも華麗だった。誰よりも鮮やかに波に乗った」と分析。続けて「私は、藤田にも、国民の熱狂を作り出すことに加担したという意味で、罪があったと考えている。しかし、現代の視点で彼の戦争画を見ると、単純な戦意昂揚を狙っただけの絵ではないとも感じる。彼の戦争画は、人間の業としての戦争を、人類の“闇”を捉えようとしていた。今回あらためて、その“闇”に手を伸ばしてみたい」と上演の背景を語っている。

出演者には、タイトルロールを担う石橋徹郎をはじめ、佐乃美千子、斉藤悠後東ようこ二條正士木山廉彬、椎名一浩、笹野美由紀、河野賢治、とくながのぶひこ、森本遼、井上一馬が名を連ねている。上演時間は休憩含む約2時間30分。なお、一部公演では約25分のアフタートークが実施される。

劇団印象-indian elephant- 第33回公演「藤田嗣治~白い暗闇~」出演者

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劇団印象-indian elephant- 第33回公演「藤田嗣治~白い暗闇~」

開催日程・会場

2026年3月19日(木)〜24日(火)
東京都 東京芸術劇場 シアターウエスト

スタッフ

作・演出:鈴木アツト

出演

石橋徹郎 / 佐乃美千子 / 斉藤悠 / 後東ようこ / 二條正士 / 木山廉彬 / 椎名一浩 / 笹野美由紀 / 河野賢治 / とくながのぶひこ / 森本遼 / 井上一馬

※U-29チケットあり。
※高校生以下無料(各回10席限定・事前申込制)。
※鑑賞サポートあり。

公演・舞台情報

読者の反応

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薙野信喜 @nonchan_hg

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