戦後80年、高校野球110年の節目に上演される本作は、太平洋戦争とコロナ禍という2つの時代で甲子園への夢を絶たれた若者たちが時を超えて出会い、“幻の甲子園”出場を目指す青春物語。作劇を羽原大介が担う。野球名門校・江戸川実業の元高校球児で、昭和17年にタイムスリップする現代の大学4年生・森下令児役を藤井が演じ、昭和17年の江戸川実業野球部主将・津田昭夫役を岡﨑彪太郎が務める。
取材会には、キャストの藤井、岡﨑、
令児の恋人である菊池礼子役の前島は「約3年ぶりの舞台出演なので緊張しています。現在声優の活動もやらせていただいているのですが、今回は令児の恋人役に加えて、野球のナレーションも担当するので、声優の現場で学んだことを生かしてがんばれたら」とアピール。江戸川実業の教師・高柳節子役の宮地は「甲子園の某番組が大好きで夏は毎晩録画して観ています。若い子ががんばっている姿を間近で観たいなと思ってお受けしました」と明かす。監督の山本浩一役を務める永井は「出演者の中でおそらく最年長。今47歳なんですが、そういう年になったんだなと。最年長として引っ張りたい」としみじみ語った。
戦時下を描く本作への出演に向け、藤井は「僕は生まれたときから平和な日本で育ってこられた世代ですが、戦争があったことは絶対に忘れてはいけない。別の舞台に出演したときも、戦争の恐ろしさを伝えるシーンがありました。直接経験してはいないですが、若い世代に伝えていく存在になれたらと思います」とコメント。岡﨑は「小学生のときにリニューアル前の広島平和記念資料館に行き、こんなことが現実であったのかと衝撃を受けました。その翌年に、戦争を経験したひいおじいさんが亡くなり、直接話を聞けなかったことを後悔した」と明かし、「この作品はコロナ禍とリンクして感情移入しやすいと思うので、今の若い方たちに戦争のことを知っていただけたら」と語った。
藤井は昨年9月以降、単独主演舞台が続き、今作は3本目となる。藤井は舞台の良さについて「セリフのやり取りに日々違いが生まれるところが楽しい」と語る。また藤井がダンスを得意とすることから、記者が「本作でダンスを披露する場面はあるか?」と質問すると、演出の木村は「今のところはないですが(笑)、野球のシーンはスポーツとしてではなくエンタテインメントとして演出しようと思っています。なのでそれをダンス的に、楽しく力強く見えるものにできたらいいな」と展望を語った。
取材会では、藤井と岡﨑が互いの印象を述べる場面も。藤井は「こたちゃん(岡﨑)は見るからに優しいし、中身も優しいんだろうなと思います。でも何か裏があるかもしれないので、それはこの期間で見つけていけたら(笑)」とコメント。岡﨑は「(藤井は)誰とでも仲良くできるタイプという印象があるので、僕も安心して話しかけられる」と言い、2人は互いに仲良くなれそうだと喜んでいた。
公演は8月23日から31日まで東京・サンシャイン劇場、9月6日から14日まで大阪・大阪松竹座、20日に石川・金沢市文化ホール、23日に広島・広島国際会議場 フェニックスホール、26日から28日まで愛知・御園座で行われる。チケットの一般販売は7月20日10:00にスタート。
あの夏、君と出会えて~幻の甲子園で見た景色~
2025年8月23日(土)〜31日(日)
東京都 サンシャイン劇場
2025年9月6日(土)〜14日(日)
大阪府 大阪松竹座
2025年9月20日(土)
石川県 金沢市文化ホール
2025年9月23日(火・祝)
広島県 広島国際会議場 フェニックスホール
2025年9月26日(金)〜28日(日)
愛知県 御園座
スタッフ
作:羽原大介
演出:木村弥寿彦
出演
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木村弥寿彦 @yasuhikokimura8
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