“見えないもの”を目撃する…ベースメント・モリが「虚ろな桃」を再構成

ベースメント・モリ「虚ろな桃」が、5月23日から25日まで東京・水性で上演される。

本作は、アーシュラ・K・ル＝グィンの短編小説「オメラスから歩み去る人々」に着想を得て創作され、2020年に初演された作品。劇中では、どこにでもある幸せな町を舞台にした物語が展開する。生まれたときからその町に暮らすマイは、友達のユウと町を出ることに。旅立ちの前、彼らは町が隠してきた“ひみつ”を見に行こうとし……。

上演に向け、作・演出を務めるベースメント・モリの共同代表・倉橋真奈美は「本作は団体の活動目的にもある『見えないもの』を原点に立ち返り思索する上演です。存在しないはずのものがそこにあるように感じ、確かにあるはずのものが見えなくなってしまう、そのような状況を重ねた空間に人々が集まり『見えないもの』を目撃する。再度そこから始めてみたいと思います」とコメント。またベースメント・モリの共同代表で、出演・制作を担う杉田亮は「ベースメント・モリ結成以前に初演された作品を再構成して挑みます。これまで完全新作を上演してきた本団体としては新しい取り組みです。ぜひお立会いください」と語った。

なお千秋楽となる5月25日17:00開演回の終演後にはトークイベントが行われ、松田正隆が登壇する。

ベースメント・モリ「虚ろな桃」

2025年5月23日（金）〜25日（日）
東京都 水性

スタッフ

作・演出：倉橋真奈美

出演

小野塚咲良 / 梶野ひなこ / 杉田亮 / 前田龍平 / 小川真由子 / 落合砂月