「明日を落としても」は、兵庫県立芸術文化センターの開館20周年を記念して行われる公演。六甲山系のふもとにある創業80年の老舗旅館を舞台に、阪神・淡路大震災から30年後の2025年と、震災発生当時の1995年の物語が描かれる。主人公の桐野雄介は、自身が営む旅館でアルバイトとして働く神崎ひかるに昔の自分を重ね、ボクシングを教え始めるが、そんな折に震災が起こり……。
本作には、
兵庫公演のチケットの一般販売は7月19日10:00に開始される。栗山のコメント全文、佐藤と牧島のコメントは以下の通り。
栗山民也コメント
「ひょうご舞台芸術」という名のプロジェクトで、何本もの作品を上演してきた。この事業は兵庫県に新しい劇場が創られるまでのソフト先行事業として出発したものだった。だが1995年の、あの阪神・淡路大震災によって日常の糸が断ち切られ全てが頓挫した。しかしグランド・ゼロになってしまった悲運の土地に、復興のシンボルを目指し文化の力を信じる多くの人たちの手によって、「兵庫県立芸術文化センター」設立へと動き出した。そして時は流れ、今年開館20周年へと繋がれていった。
劇場に集う仲間たちとともに、「土地の記憶」や「人間の記憶」を主題に、「明日を落としても」という新しい舞台を作ろうと思う。忘れてはいけない大事な記憶を見つめ続けることで、劇場は未来に向って開かれていく。一人でも多くの手が繋がれるならば、劇場という大きな輪のなかに、きっと一つの新しい命が産れるだろう。
佐藤隆太コメント
開館20周年というタイミングで兵庫県立芸術文化センターの舞台に立てることを幸せに感じています。
栗山さんと初めてご一緒したのは7年前の「アンナ・クリスティ」でした。しっかりと課題を与えて下さると同時に、僕の芝居に迷いがある時には優しく導いて下さいました。
またあの稽古場の時間を味わえるのかと思うと……もちろん緊張もありますが、自然と気分が高揚します。
そんな栗山さんの演出の元、素敵な共演者の皆さんと、このオリジナルの会話劇をどのように紡いでいけるのか。
震災を扱った物語ですが、私たち一人一人、それぞれの人生に触れ、そっと背中を押してくれるような作品です。
是非劇場でお会いしたいです。
牧島輝コメント
兵庫県立芸術文化センター開館20周年おめでとうございます。
記念すべきこの年に舞台に立たせていただくことを光栄に思います。
今作は阪神・淡路大震災をテーマの一つとした作品です。震災が起きた1995年は僕の生まれ年でもあります。なので、直接的に阪神・淡路大震災を経験したわけではありません。ただ、経験していない僕たちの世代が当時のことを考え、忘れていかないことはとても大切なことだと思います。
僕の演じる役の名前が僕と同じひかるということにも縁を感じています。この作品が観てくださった方の心に届きますように頑張ります。皆様に劇場でお会いできることを楽しみにしています。
明日を落としても
2025年10月11日(土)〜16日(木)
兵庫県 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
2025年10月22日(水)〜27日(月)
東京都 EX THEATER ROPPONGI
スタッフ
出演
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リンク
薙野信喜 @nonchan_hg
兵庫県立芸術文化センター開館20周年「明日を落としても」に佐藤隆太・牧島輝、演出は栗山民也(コメントあり) https://t.co/OAC9pTw9Vi