「
これは、
廃工場をイメージした舞台上には、鉄骨や古びた機械などがそこここに設置され、中央には光クラブの“皇帝”ゼラ(
光クラブの面々は、同級生からのいじめや実家の借金など、それぞれに問題を抱えている。劇中ではスピーディな会話劇を通じて、はみ出し者である彼らの間にある強い絆と、ライチが少女・カノン(
牧島は、鋭い目つきで膨大な量のセリフを操り、光クラブの少年たちを恐怖と暴力で支配するゼラを体現。しかしゼラが自身の子供時代とその母親の幻影を目にして別人のように取り乱す場面で、牧島は追い詰められた表情を見せ、ゼラが抱えるトラウマと危うさを表した。
退廃的な雰囲気が漂う本作の中で、タミヤ役の
ゲネプロ前に行われた囲み取材には、牧島、中山、岐洲、そして脚本・演出の谷が出席した。小学生時代に「ライチ☆光クラブ」に出会ったという牧島は「この作品には中二病っぽさがある(笑)。でも誰しも、いくつになっても心の中に14歳の自分がいるはず。だからこの舞台を観ると、見てはいけないものを目にしたワクワク感や、中学生時代の好奇心を思い出して、明日からまたがんばれるのでは。お客様の心の中にいる中学生を喜ばせられる作品になったと思います」と言葉に力を込める。また役柄と自身の似ているところを尋ねられた牧島は、ゼラが“皇帝”を自称していることにちなんで「とにかく帝王であることです。周囲が僕を帝王にしてくれる。帝王ってそういうものだと思います」と真顔で即答し、会場を笑いで包んだ。
原作マンガではジャイボが一番好きだという中山は「ジャイボが好きだからこそ、うれしさと同時に『どこまで近づけるのか?』と葛藤した」と明かす。中山は役作りについて「ジャイボは美少年なので、美しさを追求するために自分も甘い物を断っていて、アーモンドばかり食べています(笑)」と話し、「この舞台の、“一瞬”の2時間が皆さんにとって“永遠”になれば」と笑顔を浮かべた。
オーディションを受けることが決まって原作マンガに初めて触れたという岐洲は「タミヤを知れば知るほど自分に近い人物だと感じて、『絶対勝ち取りたい』と思った」「自分なりのタミヤを見つけるために、役について考える時間を大切にしました」とコメント。また作品の魅力を尋ねられた岐洲は「本当に秘密基地のような舞台美術で、すごいんです。カンパニー全員の力が重なって、素敵な化学反応が起きると思います」と顔を輝かせた。
会話劇として本作を立ち上げることにこだわったと述べる谷は「全セクションの全員が同じ方向を見て作ったことが強み」と出来栄えに自信をのぞかせ、「好きなキャラはもちろん、『あいつ嫌だなあ!』と思うキャラも見つけて楽しんでもらえると思う」「お客様それぞれがご自分だけの特別な体験をしてほしい。誠心誠意、作品を届けます」と観客にメッセージを送った。
最後に牧島は「取材前、デンタク役の(福崎)那由他に、皆さんに伝えたい言葉を聞いたところ『2025年を皆さんが健やかに過ごせますように』とハートフルなコメントをもらいました。皆さん、この『ライチ☆光クラブ』を観て今年を元気に過ごしましょう!」とあいさつした。
上演時間は約2時間5分。公演は1月26日まで行われる。
演劇「ライチ☆光クラブ」2025
2025年1月10日(金)〜26日(日)
東京都 IMM THEATER
スタッフ
原作:
脚本・演出:
出演
ゼラ:
タミヤ:
ジャイボ:
ニコ:
雷蔵:望月春希
カネダ:
デンタク:
ダフ:
ヤコブ:
萩尾先生・常川母:
常川寛之:加藤岳 / 伊奈聖嵐
ライチ:尾関晃輔
カノン:
※加藤岳と伊奈聖嵐はWキャスト。
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Shazma fizaa @S_fizaa
@stage_natalie すごいですね、これは今後数日で役に立ちます