小説家・小川洋子による東京・帝国劇場を舞台にした小説連載「劇場という名の星座」が、2月に月刊文芸誌「すばる」(集英社)でスタートする。
帝国劇場は、2月に建て替えのため休館。「劇場という名の星座」の第1回「ホタルさんへの手紙」は、主人公が亡き父親の部屋の整理中に、「1978 IMPERIAL THEATRE」と印字されたパンフレットを見つけるところから物語が始まる。そのパンフレットをきっかけに、ある日の帝国劇場で、1人の観客と客席の案内係との、ささやかな交流が明らかになり……。小川は、連載開始に向け、長年帝国劇場の舞台に立ち続けた、
小川は「2021年、帝国劇場を舞台にした短編『ダブルフォルトの予言』(『掌に眠る舞台』収録/集英社)を書いた時、初めて帝劇を取材させていただきました。そこで、劇場が持つ底知れない神秘に触れ、物語の泉を見つけたような気持ちになり、いつかもっとじっくりこの題材に取り組んでみたい、という夢を描きました。今回、帝劇の建て替えのタイミングで、夢がかなえられ、大変光栄に思っています。とにかく、舞台を支えるあらゆる分野の方々が、皆高いプロ意識を持ち、作品の成功のため、努力されているお姿に感銘を受けました。更には、長い歴史の中、これまで帝劇に関わってこられた方々の力が、あちらこちらにみなぎっているのを感じました。劇場は死者と生者、役者と観客が出会い、一つの世界をひととき旅する場所です。そのかけがえのなさを、小説によって描き出せたらと願っています」とコメントしている。
なお小川は、本日12月20日から帝国劇場窓口で先行販売されている同劇場の書籍「帝国劇場アニバーサリーブック NEW HISTORY COMING」の巻頭に、エッセイを寄せている。
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蛍 @hotohara2451
小川洋子、帝国劇場を舞台にした小説連載を開始 松本白鸚・市村正親・堂本光一・井上芳雄らに取材(コメントあり) - ステージナタリー https://t.co/misdwOIyyX