日本初上陸となる本作は、ミュージカル「RENT」のマーク・コーエン役のオリジナルキャストであるラップが脚本・出演を務める自伝的ワンマンミュージカル。2006年に出版された自伝をもとにした本作では、「RENT」の作者ジョナサン・ラーソンとの出会いから「RENT」ヒットまでの裏側、そして大切な母との物語が描かれる。スターバックスで働いていた貧乏な22歳のラップは、新作ミュージカルのオーディションを受けに行き……。
本作は、ラップ自身のモノローグと、過去の会話や場面の再現、そして5ピースのロックバンドが奏でる「RENT」のナンバーとオリジナル楽曲に乗せたラップの歌と共に進む。ラーソンや演出家のマイケル・グライフ、ロジャー・デイヴィス役のアダム・パスカルらと出会ったときの驚き、「Seasons of Love」を初めて歌ったときの高揚感、ラーソンが急死した日にステージから見た光景、そして母の病気と向き合った日々などを、ラップはまるで今起きたことかのようによみがえらせていく。観客は「RENT」の歴史のドラマティックさを改めて実感すると共に、ラーソン、そして母と死別したラップが経験した喪失感と、ラップが彼らからもらった愛と喜びを、ラップ自身の肉声を通じて追体験するだろう。
開幕に際し、ラップは「日本で上演できて、本当にラッキーだと思います。今回、来日は4回目。日本のファンの皆さんの愛に僕はいつも驚き、感謝しています。『RENT』は僕だけではなく、ファンの方々にも大きな意味を持つすごい作品だと実感します。皆さんがこの作品を楽しんでいただけることが本当に嬉しいです」とコメント。また「RENT」のナンバーの1つ「WITHOUT YOU」をタイトルに付けた理由について、「母の葬式のときにはまだ本を書いている最中でタイトルも決めていませんでした。その時にコリンズ役のジェシー・L・マーティンが『WITHOUT YOU』にしたら?と提案してくれたんです。『YOU』って奇妙かな?とも思いましたが、気持ちは伝わると思いました。僕にとって『YOU』とは母とジョナサン・ラーソンのこと。誰かが亡くなっても人生は止まらない。時は進み続け、残念ながらそのうち僕も死ぬ。生きて時間が進むことも、死があることも、どちらも真実です。太陽はのぼり、いろいろとひどいこともあるけれど、人生は続く。誰か身近な人を亡くした人にもこの作品が伝わるようにと、僕はパフォーマンスしています」と思いを語った。
上演時間は約1時間30分。東京公演は3月10日まで行われ、その後16・17日に大阪の梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ公演が行われる。なお本公演のオフィシャルサポーターを阿部顕嵐が務めている。
ミュージカル「WITHOUT YOU」来日公演
2024年3月3日(日)〜10日(日) ※公演終了
東京都 IMM THEATER
2024年3月16日(土)・17日(日) ※公演終了
大阪府 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
スタッフ
脚本:
演出:スティーヴン・マーラー
出演
アンソニー・ラップ
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