最後の仕上げは観客に…永井愛が自ら演出の二兎社「パートタイマー・秋子」開幕に手応え

二兎社公演「パートタイマー・秋子」が去る1月12日に東京・東京芸術劇場 シアターウエストで開幕した。

「パートタイマー・秋子」は、永井愛が2003年に劇団青年座に書き下ろした辛口喜劇。今回は、二兎社公演として永井が自ら演出を手がける。セレブな生活を送る専業主婦の樋野秋子は、夫の会社の倒産を機に働くことを決意。自宅から遠く離れたスーパー・フレッシュかねだで働き始めた秋子は、そこで、想像を超えたディストピア的世界に遭遇し……。本作では、人は危機的状況でも良心に恥じない行動が取れるのかが問いかけられる。

永井は、「稽古中から『これは相当面白い芝居になりそう』と想像していましたが、実際に劇場に入るまでは不安でした。でも、幕が開くと、客席での息遣いや笑い、ため息など多くの反応があり、受け入れられているという手応えを得ました。お客さんからのフィードバックがこの芝居の進むべき方向を示唆してくれているようで、舞台作品の最後の仕上げは観客にあることを実感しています。今後も客席とのコラボによって、さらに芝居が成長していくのが楽しみです」とコメントした。

出演者には沢口靖子、生瀬勝久のほか、亀田佳明、土井ケイト、吉田ウーロン太、関谷美香子、稲村梓、小川ゲン、田中亨、石森美咲、水野あや、石井愃一が名を連ねた。

上演時間は休憩を含め約2時間40分。東京公演は2月4日まで。その後、3月17日まで複数都市を巡演予定だ。詳細は公式サイトで確認を。