波乃久里子主演「糸桜」開幕に齋藤雅文「より深く描き出した“決定版”となりました!」
2023年10月12日 15:00
5 ステージナタリー編集部
演劇ユニット新派の子 錦秋公演 河竹黙阿弥没後百三十年「新編 糸桜」が、本日10月12日に東京・中央区立日本橋公会堂で開幕した。
「糸桜」は劇団新派文芸部の劇作・演出家である齋藤雅文が、波乃久里子に当て書きしたもの。2016年に初演、2021年に再演され、今回が3回目の上演となる。河竹登志夫の小説「作者の家」を原作にした本作では、河竹黙阿弥の作品群を生涯をかけて守り抜いた、黙阿弥の一人娘・糸を中心に、血のつながらない家族の群像劇が展開する。
開幕に際し、齋藤は「“新版”は、より深く描き出した“決定版”となりました! (主演を勤める)久里子は、本当にすごい! いつも傍にいる私が言うのだから、本当です。今回、『新編 糸桜』をやってよかったと今、改めて実感しています! 菊之丞さんは笑っちゃいけないけど、本当に素晴らしい。久里子が稽古初日の読み合わせで、つい“大当たり!”と声掛けちゃったほど。今回出ていただけて本当によかったです。お見逃しなく! 大和悠河さんは華やかで素敵ですよね。三回目となる今回はひときわ大人の芝居になっていて、役が深まっています。今回は原作にある関東大震災の場面を書き加えましたが、彼女自身、阪神淡路大震災の経験と重なる部分があるようで、すごくいい場面になっています。是非、色んな方に観ていただきたいです!」とコメント。
糸役の波乃は「この『糸桜』という作品に出合えたこと、そして齋藤雅文先生が私に当てて書いてくれた糸さんを再び演じられること、本当に感謝しかありません。役者冥利に尽きる、こんな幸せなことはございません。齋藤先生が私に当てて書いていただいたということは、私の人生すべてを懸けて、舞台に臨まなければ失礼ですよね。この二日間、この大切な糸さんというお役に生きたいと思います! 当日券のご用意もあると伺っておりますので、向こう三軒両隣、皆様お誘い合わせで、劇場でお目にかかれることを楽しみにしております」と述べた。
糸の養子となる繁俊を演じる尾上菊之丞は、今作で初めて本格的なストレートプレイに挑戦する。菊之丞は「稽古から楽しくて、若返った気分です。なにぶん、一年生なものですから、全部が初めてで新鮮、刺激的な毎日です。客席とは違って、面と向かって飛んでくる役者さんたちのその迫力とエネルギーに、こんなにすごいんだ!と日々驚いております。特に久里子さんは、すごい……としか言いようがない。本当にご一緒させていただいて、よかったと心から思っております。僕はとにかく初めてですから、本番でどうなるかわかりませんが、是非、見届けていただけたらと思います」と語る。
初演から繁俊の妻・みつを演じてきた大和悠河は「久里子さんのお芝居が本当にリアルで! 嫁姑として劇中で怒られる場面では、本当にいきなり怒られたんじゃないかと思うくらい(笑)……リアルなんです! 今回は旦那様が菊之丞さんにかわって、私としても今までとはまた違う『糸桜』を経験しています。菊之丞さんは初めてのストレートプレイとは思えないですよね。言葉が響くんです。素敵な旦那様です。今回、関東大震災の場面が加わり、これまでセリフだけだった息子を亡くす場面も描かれています。私自身、阪神淡路大震災のときの建物が崩れて、地面が割れて……という経験が甦ってきて、脳裏に焼き付くそんなシーンを思い出すと涙が出てきます。それだけ衝撃的でした。そんな経験も今回の舞台に生かせればと今、思っています。これまで以上に、もっともっと深めて行こうと齋藤先生に言われておりますので、三回限りの公演ですが全力でやりたいと思います!」と話した。
上演時間は休憩ありの約2時間15分。公演は明日10月13日まで。
演劇ユニット新派の子 錦秋公演 河竹黙阿弥没後百三十年「新編 糸桜」
2023年10月12日(木)・13日(金)
東京都 中央区立日本橋公会堂
原作:河竹登志夫「作者の家」
脚本・演出:齋藤雅文
出演:波乃久里子、尾上菊之丞、大和悠河 / 只野操 / 村岡ミヨ、鴫原桂 / 石橋直也 / 下野戸亜弓、堅田喜三代社中 / 喜多村次郎、市村新吾 / 佐堂克実
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大和悠河⭐️YUGAYAMATO⭐️元宝塚宙組トップスター @YugaYamato0804
本日千秋楽です🌰
宜しくお願いします🙇♀️
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