これは、現在開催中の「常磐線舞台芸術祭 2023」の1プログラム。山本が作・演出・音響・照明・映像・出演・企画・主催を担う本作では、古典落語「らくだ」を、現代の上司と部下の関係に置き換え、山本自身が複数の役を1人で演じながら“人間の持つ愚かな暴力の連鎖と現代社会の不確かさ”を描き出す。
公演を終えて山本は「今日は皆さんすごく集中して密度濃く観てくださっていたので、やりがいのある公演でした」「芸術祭でたまたま観にきてくださった人もいたけど、東京と同じ感覚でできた、というか、むしろ密だったかも。場所とか関係なく、今日この日に集まってくれた人たちのセンスと応答し合えたのかなと思いました」とコメントした。山本のコメント全文は以下の通り。「常磐線舞台芸術祭 2023」は明日8月13日まで行われる。
なおステージナタリーでは、「常磐線舞台芸術祭 2023」の特集記事を展開中。フェスティバルコーディネーターの平田オリザ、実行委員の小松理虔、プロデューサーの鄭慶一が芸術祭への思いを語っている。山本卓卓コメント
今日は皆さんすごく集中して密度濃く観てくださっていたので、やりがいのある公演でした。始まる前は、新しい空間で、馴染んでいない場所だし、情報がたくさん入ってきて、ナーバスになっていたんですけど。いざ、来てくれている人たちの後ろ姿を見たら、劇中にもそういう言葉があったけど、「敵ではない」と瞬間的に思えて。ここにいる人たちは一緒に空間を過ごしてくれる人なんだ、と思えた瞬間に力が湧いてきました。また、上演後のサロン(交流会)も含めて作品だと思ってやっています。つくっておしまいではなく、つくって、それをどう受け取ったかというやり取りは、僕自身を育てるし、お客さんも深まると思っています。作家は言葉を尽くすべきだし、できる限りオープンに自分を開いて接していけたらと。今日は、芸術祭でたまたま観にきてくださった人もいたけど、東京と同じ感覚でできた、というか、むしろ密だったかも。場所とか関係なく、今日この日に集まってくれた人たちのセンスと応答し合えたのかなと思いました。
山本卓卓ソロ「キャメルと塩犬」
2023年8月11日(金)※公演終了
福島県 相馬市民会館 多目的ホール
原案:古典落語「らくだ」
作・演出・音響・照明・映像・出演・企画:
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山本卓卓が「キャメルと塩犬」を福島で上演、「やりがいのある公演でした」(舞台写真 / コメントあり)
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