市川團十郎・ぼたん・新之助が親子で「伝承への道」切り拓く、「男伊達花廓」の再解釈は“大きな挑戦”

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市川團十郎・ぼたん・新之助 成田屋親子『伝承への道』」記者懇親会が、昨日2月10日に東京都内で行われた。

「市川團十郎・ぼたん・新之助 成田屋親子『伝承への道』」記者懇親会より。(撮影:岩田えり)

「市川團十郎・ぼたん・新之助 成田屋親子『伝承への道』」記者懇親会より。(撮影:岩田えり)

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これは市川ぼたんに続き、市川新之助が襲名したことを受け、市川團十郎の「いよいよ本格的に“伝承への道”を切り拓いていきたい」との思いで開催される公演。本作では、ぼたんが「子守」、新之助が「鳶奴」、そして團十郎とぼたんが「男伊達花廓」を披露する。

「市川團十郎・ぼたん・新之助 成田屋親子『伝承への道』」ビジュアル

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團十郎は「娘と倅と『伝承への道』ということでさまざなところで基礎的なことと、次の時代で少しでも芽吹いてもらえるようにということ、稽古を継続することを思いながら、家族でできることは何かと考え、今回の公演をさせていただこうと思いました。『子守』『鳶奴』『男伊達花廓』、どの作品も江戸の文化の中にあった、今の時代では忘れられてしまったような日常、日本の文化を舞踊化したもので、そういった時代に生きていた人たちの情緒をご覧に入れようという趣向です」と説明する。

市川ぼたん

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市川新之助

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ぼたんは「私は『子守』と『男伊達花廓』の禿を演じさせていただきます。この2つの演目に出てくる女の子は、時代は違いますが、私と同じくらいの年齢の女の子です。当時の女の子の気持ちになりきって日々お稽古に励んでいます。『子守』は、江戸時代の女の子が赤ちゃんを連れて、鳶に油揚げを取られてしまうところからお話が始まります。面白い部分もあったり、抱いている赤ちゃんを下ろして1人でお人形遊びをしたりするのですが、女の子がそれを楽しんでいる姿を観ていただいて楽しんでいただけたらと思います。皆様ぜひ見に来てください」とコメント。新之助は「私は『鳶奴』を演じさせていただきます」「お客様が楽しめるよう、精一杯演じますので、ぜひ観に来てください」と述べた。

また團十郎は「男伊達花廓」について、「たびたび上演させていただいている演目ですが、今回は前の形とは少し変えて、今の時代を意識した考え方を入れて構成していこうと考えています。ある意味、私の中では大きな挑戦になると思い、娘の市川ぼたんと一緒にやらせていただくことになりました」と説明。さらに、「今の“歌舞伎”という日本の文化が、コロナ禍の影響と時代の流れの中で、もう一度存在意義を確認しないといけない時代に突入したと感じています」「『伝承への道』では、日本舞踊という歌舞伎の基本となるものに、次の世代の方にも参加していただくことで、見える世界があれば良いと思います」と上演に向けて思いを語った。

公演は3月30日に東京・東京国際フォーラム ホールCで開幕し、その後、神奈川・大阪を巡演する。

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「市川團十郎・ぼたん・新之助 成田屋親子『伝承への道』」

2023年3月30日(木)
東京都 東京国際フォーラム ホールC

2023年3月31日(金)
神奈川県 神奈川県民ホール

2023年4月15日(土)・16日(日)
大阪府 NHK大阪ホール

演目

座談会

出演:市川團十郎市川ぼたん市川新之助 ほか

「『子守』清元連中」

出演:市川ぼたん

「『鳶奴』長唄囃子連中」

出演:市川新之助

「『男伊達花廓』長唄囃子連中」

出演:市川團十郎、市川ぼたん

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