「聖なる怪物」が、3月10日から19日まで東京・新国立劇場 小劇場で上演される。
「聖なる怪物」は、映画監督の
甲斐は「『聖なる怪物』は、目にみえないけれど確実に存在する、不気味な影を踏んでしまう物語です」と作品の概要を説明し、「予想外の曲がり角と、人間の奥底に横たわる怖いものを、五感で楽しんでいただけたらと思います」と観客に呼びかけた。
チケット販売は2月4日10:00にスタート。甲斐とキャスト3名のコメント全文は以下の通り。
甲斐さやかコメント
「聖なる怪物」は、目にみえないけれど確実に存在する、不気味な影を踏んでしまう物語です。
登場するのは、孤独を抱えた普通の人たち。教会を訪れた彼らは、不安を吐露します。行方不明、警察の訪問、話題の死刑囚、家族の責任……
彼らが問題に名前をつけて解決しようとすればするほど、なぜか、その人の人生が崩れそうになります。そして、目に見えた通りのものや人など、ほとんど存在しないということが、詳かになって行くのです。
彼らと同じく、誰もが後ろめたさや、不安を内包して生きているのだと思います。
綻びに目を向けない限りは、問題の本質を見つめることもなく、なあなあに過ぎてゆけるのかもしれません。でも、もう一つの現実は消えることはなく、今もなお、すぐ横に存在しているのです。
「安心・安全」のような楽天的な言葉が現実を見ないための呪いでしかないことも、3.11を経験した私たちは知っています。それでもつい、事なかれ主義の日本人は、また同じ呪いを唱えてしまうのです。大きな破綻の境界に立っていると、頭の隅ではわかっているのに。
「ここでないどこか」を探す人たちに、私はいつも惹きつけられて、様々な形で描いてきたのだと思います。
破綻の後、登場人物達にどんな新しい道が開かれて、どんな予兆が見えるのでしょうか。
予想外の曲がり角と、人間の奥底に横たわる怖いものを、五感で楽しんでいただけたらと思います。
板尾創路コメント
そう言えば、舞台やってないな、と思っていた時にオファーを頂き嬉しかったです。
なんだかんだ言って舞台は大変ですが、一番やり甲斐と達成感あり役者として成長する事ができます。
観に来て良かったと思っていただけるよう全力で頑張ります。
松田凌コメント
今作のお話を頂いた時「何か」に吸い込まれるように、やりたいと思ったのを覚えています。
それから出演を懇願しまして、誠に有り難く実現しました。板の上でいかなるものを体現していけるのか、全く想像がつきません。この身と心をもって尽力し、皆様と共に探していきたいと思います。その「何か」を。
石田ひかりコメント
あるひとつの舞台を終えて間もなくこちらのお話をいただき、一瞬どうしようと思ったのですが、主演が大ファンの板尾さんだと聞いて、絶対にご一緒したいと思い決意しました。幼稚園の先生のような柔らかな印象の甲斐さんが書かれたとは思えない鋭さとスピード感のある戯曲は、読めば読むほど「これ面白いやつじゃん!!」と、早くも猛烈にやり甲斐感じています。少人数での芝居は緊張感があり楽しいです。皆様どうぞご期待ください。稽古頑張ります。
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ストレートプレイ大好き人間なので、推しがこういう濃密な少人数のお芝居に出てくれるの本当ありがとうサンキューの気持ち。
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