野村万作＆野村萬斎、野村万之介追善公演への思い語る

「万作を観る会－野村万之介十三回忌追善－」が11月17日に東京・宝生能楽堂、27日に東京・国立能楽堂で上演される。公演に向けた記者懇談会が昨日10月7日に東京都内で行われ、野村万作と野村萬斎が出席した。

「万作を観る会」は、万作が主宰する狂言会。今回は、2010年に死去した万作の弟・野村万之介の「十三回忌追善」として公演が行われる。17日公演では、連吟「鉢叩」、「木六駄」、木下順二作・狂言による「彦市ばなし」を上演。27日公演では、小舞「祐善」、小舞「蝉」、「木六駄」「彦市ばなし」が披露される。

万作は「万之介の十三回忌追善であると同時に、中堅の者に演技を深めてもらいたいという思いで、この公演を企画しました」と説明。また、「『彦市ばなし』の殿様は、かつて万之介が大変好んでよく演じていた役でございます」と述懐した。

萬斎は「弟子たちにスポットライトを当てた企画」と本公演を紹介しつつ、自身が出演する「鉢叩」の音楽に言及し、「声明やお経というよりも、讃美歌の響きに近い気がする。今回の『鉢叩』をもって、万之介のおじを弔いたいと思います」と述べた。

※初出時、11月27日公演の会場に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。