8月5日から東京・歌舞伎座で上演される「八月納涼歌舞伎」第1部にて、
手塚治虫記念館は“自然への愛”と“生命の尊さ”をテーマに、青少年の夢と希望を未来へ広げていくことを目的として1994年に設立されたミュージアム。歌之助と福之助は「松竹歌舞伎舞踊公演」巡業の途上で手塚治虫記念館を来訪した。館内には手塚治虫が兵庫県宝塚市で過ごした5歳から24歳までに描いたマンガや資料、原画などのゆかりの品が、アニメやインタビュー映像を交えて展示されている。
館内をじっくりと見て回った2人は、手塚の半生を紹介する「手塚治虫伝」を観て、「手塚治虫先生が作品に込めた想いや心、そのメッセージ性を知ることができました」と感銘を受けた様子。また、歌之助は上映室の天井に「新選組」で自身が演じる深草丘十郎の絵を発見し、喜びの表情を見せた。その後、約2000冊の書籍がそろうライブラリーで2人は、さまざまな言語や形で出版された「新選組」を手に取り、作品世界に没入した。
歌之助は手塚治虫記念館について「母親(三田寛子)が宝塚歌劇団を好きなので手塚治虫記念館の存在は知っていました」と言い、「手塚治虫先生の作品に『新選組』があることを驚かれている方もいるようですので、マンガファンの方には来月歌舞伎として上演することを知っていただきたいですし、歌舞伎ファンの方には是非漫画をお読みいただけたらさらに舞台を楽しんでいただけると思います」とコメント。一方の福之助は「『やっぱり偉大な人だ!』と改めて納得しました」「これだけ多彩なジャンルのマンガやキャラクターを描かれた方はほかにいないのではないかと思いますし、モブシーンで描かれる人物1人ひとりにも決して無駄な人物はいないということを知り、僕らがやる舞台にも通じることだなと思いました」と語った。
「八月納涼歌舞伎」は8月5日から30日まで行われ、第1部「新選組」には歌之助、福之助のほか、中村勘九郎、中村七之助、中村橋之助、中村虎之介、中村鶴松、片岡亀蔵、坂東彌十郎、中村扇雀が出演。チケットの一般発売は7月14日10:00に開始される。
「八月納涼歌舞伎」
2022年8月5日(金)~30日(火)
東京都 歌舞伎座
第1部
一、「新選組」
原作:
出演
深草丘十郎:
鎌切大作:
近藤勇:中村勘九郎
土方歳三:中村七之助
仏南無之介:中村橋之助
沖田総司:中村虎之介
娘八重:中村鶴松
庄内半蔵:片岡亀蔵
芹沢鴨:坂東彌十郎
坂本龍馬:中村扇雀
※手塚治虫の「塚」は旧字が正式表記。
二、「闇梅百物語」
作:三世河竹新七
出演
骸骨 / 読売:中村勘九郎
傘一本足:中村種之助
河童:中村虎之介
小骸骨 / 読売:中村勘太郎
小骸骨 / 読売:中村長三郎
籬姫:中村鶴松
新造:片岡千之助
狸:中村橋之助
小姓白梅 / 雪女郎:中村七之助
第2部
一、「安政奇聞佃夜嵐 佃島寄場島抜けより甲州金鉱洞穴まで」
原作:古河新水
脚色:巖谷槇一
出演
青木貞次郎:松本幸四郎
神谷玄蔵:中村勘九郎
おさよ:中村米吉
木鼠清次:中村隼人
上州屋倅半次郎:中村玉太郎
三好野亀次郎:市川猿弥
元締宇野与兵衛:澤村由次郎
飯屋女房お米:市村萬次郎
おさよの父義兵衛:坂東彌十郎
二、「澤瀉十種の内 浮世風呂」
作:木村富子
出演
三助政吉:市川猿之助
なめくじ:市川團子
※澤瀉屋の「瀉」のつくりは、わかんむりが正式表記。
第3部
「東海道中膝栗毛 弥次喜多流離譚(やじきたリターンズ)」
原作:十返舎一九
構成:杉原邦生
脚本:戸部和久
脚本・演出:市川猿之助
出演
弥次郎兵衛:松本幸四郎
総長シー子:坂東新悟
子分ジャック:大谷廣太郎
芹沢綾人:中村隼人
旗持ちトラ:市川男寅
親衛隊長タカミ:中村鷹之資
旗持ちオタマ:中村玉太郎
伊月梵太郎 / 娘オリビア:市川染五郎
五代政之助 / 娘お夏:市川團子
下剃虎奴:市川青虎
家族商店店長寿知喜:市川寿猿
特攻隊長ムネ:澤村宗之助
海賊王ジョニー・テープ:松本錦吾
緑婆奈々夫人:市川笑三郎
天照大神:市川笑也
父次右衛門:市川猿弥
釜掛之丞:片岡亀蔵
ザブエル:市川門之助
副支配人つる紫:市川高麗蔵
喜多八:市川猿之助
関連記事
二塁 @atohz_chiri
主演俳優が、宝塚の記念館を訪れて、中をじっくり見てコメントして、原作単行本持った写真までつけて記事化がされる… これが歌舞伎化の威力……!
/中村歌之助&中村福之助が手塚治虫記念館を訪問、手塚作品に込められた思いを知る(コメントあり) https://t.co/A503UUp9XM