干支にちなんだ曲を披露「万作萬斎新春狂言2022」、今年は「成上り」「小傘」

「万作萬斎新春狂言2022 ─當寅年☆狂言三代─」が、1月19・20日に大阪・サンケイホールブリーゼにて上演される。

これは野村万作と野村萬斎が、毎年干支にちなんだ曲や節目の大曲などを披露している新春狂言。今回は初寅の鞍馬に参籠する主人と太郎冠者を描く「成上り」、萬斎がばくち打ちの偽坊主を演じる「小傘」を披露する。

昨年11月に大阪で行われた記者会見で、萬斎は親子三代の共演について、世阿弥の「風姿花伝」を引用しながら「若い人というのはピチピチして、新芽が芽吹いているような、そういう花の咲きようというのは『時分の花』。父の芸域はまさしく『老木に花』、苔むした古木に1輪2輪、ついている花がなんとなく情緒があると。私は体力的には若者より落ちるけど経験を積んでいる。そういう三代がいっぺんに観られるというのはとても貴重な時間ですし、こういう形でお見せできるのは狂言の家にとっては幸せなことだと噛み締めています」と語った。