上演形式もサスペンス…松雪泰子・ソニン、瀧内公美・片桐はいりの二人芝居が開幕

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M&Oplaysプロデュース「そして春になった」が、本日12月8日に東京・本多劇場で開幕した。

M&Oplaysプロデュース「そして春になった」より。(撮影:宮川舞子)

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M&Oplaysプロデュース「そして春になった」より。(撮影:宮川舞子)

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岩松了の新作二人芝居「そして春になった」は2人の女性の愛憎劇。ある映画監督の妻と、その監督の愛人だった女優は、かつて1人の男を巡って憎み合っていた。しかし時を経て、彼女らは互いに共感とも友情ともとれる感情を抱くようになり……。出演者には松雪泰子ソニンペア、瀧内公美片桐はいりペアの2組が名を連ねた。

岩松は本作について「解禁時から変わらず未だ当てはまる冠が見つかっていない、本当にそれくらいあまり見たことのない、珍しい作品になったなと思います」と語り、「このご時勢で朗読劇が増えていますが、芝居のようなところも朗読のようなところもある、あまり見たことのない演劇になりました。上演時間も短いので、集中してみていただけると思います。2パターンご覧いただけたら最高です」とメッセージを送る。

M&Oplaysプロデュース「そして春になった」より。(撮影:宮川舞子)

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松雪は「新しいものを体験しに、ぜひ本多劇場へ足を運んでいただけると嬉しいです」、ソニンは「ストーリーも構成も余白だらけでいろいろな想像ができる作品だなと思っていて、本番を迎えてからも、その余白が自然と変わっていくことでしょう。観てくださる方々自身の想像で物語を完成させていただければ嬉しいです」とコメント。また瀧内は「時勢的に言いづらくもあるのですが、でもこれはどうしても観ていただきたいです」と呼びかけ、片桐も「朗読かと思えば演じていたり、芝居かと思えばただ読んでいたり……。内容だけでなく、上演形式もサスペンスです。私たち演者側も薄氷を踏むような気持ちで、うかがいながらやっているところもあるので、お客様とのそんな駆け引きも楽しめたらと思います」と語った。

公演は12月13日まで。なお12日公演の様子を収録した映像が、28日から1月6日までStreaming+で配信される。

岩松了 コメント

解禁時から変わらず未だ当てはまる冠が見つかっていない、本当にそれくらいあまり見たことのない、珍しい作品になったなと思います。2組の芝居は言葉ではうまく表せませんが、確実に違うものになりました。松雪さんと片桐さんでは、まったく違うタイプのキャラクターになっているし、ソニンさんと瀧内さんは演劇経験の差がうまく作用しているなと思います。皆さん本当に素晴らしい役者さんで、松雪さんは立ち姿が美しく、本作を表現するのにふさわしいと思ってお願いした自分の目に狂いはなかったなと思います。ソニンさんはミュージカルで拝見したことがあり、凄く目がいく人だなと思っていたのですが、実際もとてもお芝居がうまい方でした。瀧内さんは伸びしろの多い女優さんで、この先が楽しみです。片桐さんはもう5,6 回一緒にやっているのですが、僕にとって珍しい作品であるとともに片桐さんにとっても珍しい作品になっているので、お互いに挑戦しましょうと話しました。

このご時勢で朗読劇が増えていますが、芝居のようなところも朗読のようなところもある、あまり見たことのない演劇になりました。上演時間も短いので、集中してみていただけると思います。2パターンご覧いただけたら最高です。

松雪泰子 コメント

岩松さんワールド全開の中、新しいアプローチでお贈りする演劇ができました。岩松さんの書く言葉は詩的で美しく、でも生々しくてすごく人間的です。感情のエネルギーがとてつもなく、俳優としてはそれがやりがいになり、どうしたらこの山を越えられるんだろうと、必死に脚本と演出にかじりついています。

初共演となるソニンさんは、すごく多彩な魅力と才能を持っている方という印象があり、ご一緒できるのが楽しみでした。パワーあふれる俳優さんで、お稽古自体は短かったですが、とても濃密な時間を過ごせました。朗読とも演劇とも違うものになりましたが、脚本を持たずお芝居としてやりたいと思うくらい素敵な作品です。多くの方にご覧いただき、どう感じていただけるか、どう受け取っていただけるかとても楽しみです。新しいものを体験しに、ぜひ本多劇場へ足を運んでいただけると嬉しいです。私たちも全力で頑張ります。

ソニン コメント

今回は、朗読劇に初挑戦、岩松さんと松雪さんとも初めてのお仕事と、初めて尽くしの作品です。朗読劇でここまで動くとは思っていなくて、まさかのダンスシーンもあったので、最初は焦りました(笑)。岩松さんは、脚本から、自分の世界をかっちり組み立てて、すごくこだわりがある演出をされる方だと想像していましたが、実際にお稽古にはいってみると直感型の方なので、私も直感的に色々試してみせたりして作りました。松雪さんは最初からすごく役に入られていて驚きました。お稽古を重ねていく中でも、作品の世界観を身体にしみこませていっているのを感じ、そんな松雪さんの姿に私も興奮して、楽しんでいます。ストーリーも構成も余白だらけでいろいろな想像ができる作品だなと思っていて、本番を迎えてからも、その余白が自然と変わっていくことでしょう。観てくださる方々自身の想像で物語を完成させていただければ嬉しいです。是非この世界を感じにいらしてください。

瀧内公美 コメント

朗読劇としてお話をいただいたので、本を読むだけで進んでいくものと思っていたのですが、動きも出てきて、そうするとそこへ自然と感情ものってきて、お芝居なのか朗読なのか、予想していたものとは違った作品になりました。嬉しさの中に悲しみがあったり、喜びの中に怒りがあったり、お稽古をすればするほどより感情が見え、深みが出てきて、毎日発見があって面白い経験をさせてもらっています。片桐はいりさんは唯一無二な方ですので、ご一緒させていただくのがとても楽しみでした。間や感情の伝え方が、はいりさんの身体を通して伝わってくるのを目の前で感じることが出来て、この上なく幸せな時間です。自分が今まで出してきた感情とは違う、奥深いものが積み重なってきている感覚があり、新たな姿をお見せできると思います。時勢的に言いづらくもあるのですが、でもこれはどうしても観ていただきたいです。新しい形式の演劇をお見せできると思うので、ぜひ会いに来てください。

片桐はいり コメント

上演日数や上演時間が短いだけでなく、登場人物や舞台上の人数も少なく、とても要素が少ないからこそ、濃い物語になっています。岩松さんの作品の中ではすごくシンプルでわかりやすく、素材のままの味を楽しめるような内容になっているので、だからこそ逆に大変な部分もあるのかなと思います。瀧内さんのことは、映画でよく拝見していました。舞台はあまり経験がないそうなのですが、度胸や存在感がすごいなあと驚いています。さらに、舞台ならではの約束ごとのようなものがない分、新鮮な反応が返ってくるのでそれも面白いです。演劇と映像は全く違うんだと改めて気づかされました。朗読かと思えば演じていたり、芝居かと思えばただ読んでいたり……。内容だけでなく、上演形式もサスペンスです。私たち演者側も薄氷を踏むような気持ちで、うかがいながらやっているところもあるので、お客様とのそんな駆け引きも楽しめたらと思います。

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M&Oplaysプロデュース「そして春になった」

2020年12月8日(火)~13日(日)
東京都 本多劇場

作・演出:岩松了
出演:松雪泰子ソニン瀧内公美片桐はいり

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