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モノづくりを突き進める愛を感じて、佃典彦×松本祐子「一銭陶貨」本日開幕

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文学座「一銭陶貨 ~七億分の一の奇跡~」より。(撮影:宮川舞子)

文学座「一銭陶貨 ~七億分の一の奇跡~」より。(撮影:宮川舞子)

文学座「一銭陶貨 ~七億分の一の奇跡~」が、本日10月18日に東京・紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAで開幕する。

作劇を佃典彦、演出を松本祐子が手がける本作は、第二次世界大戦末期に金属不足への対応策として打ち出されたものの、結局発行されることがなかった陶器の貨幣“一銭陶貨”を題材にした物語。出演者には鵜澤秀行、中村彰男、高橋ひろし、亀田佳明、奥田一平、奥山美代子吉野実紗、平体まひろが名を連ねている。

開幕に際し、松本は「ちっぽけな人間たちの、汗水たらしての苦労が、時として壮大な結果を生み出す。その軌跡と奇跡を目撃していただけるような作品にしたいと思い、この作品を創っています。モノづくりを突き進める愛を感じていただきたいと願っています」とコメントした。

上演時間は休憩ありの約2時間30分。公演は10月27日まで。

松本祐子コメント

私が生まれたのは大阪府ですが、育ったのは愛知県名古屋市です。そして佃典彦さんは生まれも育ちも名古屋です。愛知県にはトヨタ自動車というどえりゃあでっかい会社があります。モノづくりという意味では織機から始まって自動車を作ったとんでもない会社です。愛知県にはそのほか、いろんなモノづくりの会社があります。そして瀬戸市は「せともの」という日本語を生んだ陶器の街です。戦後まもなくから高度成長期には日本中から労働者が集まり、そこで作られた陶器は世界中に輸出されていたそうです。そんな瀬戸市も令和の時代になって、少しづつ様変わりして来ました。その瀬戸で太平洋戦争中に陶器のお金を作るプロジェクトが進行していたという史実を、私はこの作品に出会って初めて知りました。金属を供出しなければいけなかった時代、瀬戸は陶器のアイロン、陶器の水筒、陶器のコンロ、果ては陶器の鏡餅、陶器の手榴弾までも作っていたのです。いつの世も政治が決めた無理難題を解決するために奔走するのは市井の人々。ちっぽけな人間たちの、汗水たらしての苦労が、時として壮大な結果を生み出す。その軌跡と奇跡を目撃していただけるような作品にしたいと思い、この作品を創っています。モノづくりを突き進める愛を感じていただきたいと願っています。

文学座「一銭陶貨 ~七億分の一の奇跡~」

2019年10月18日(金)~27日(日)
東京都 紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA

作:佃典彦
演出:松本祐子
出演:鵜澤秀行、中村彰男、高橋ひろし、亀田佳明、奥田一平、奥山美代子吉野実紗、平体まひろ

※吉野実紗の「吉」はつちよしが正式表記。

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