本作は、2016年に上演された「篦棒」に続く、民藝と
上演に向けて、作・演出の中津留は「この作品はある家族の物語を通して技能実習生と日本人の交流を描きます。日本という国の在り方や、これからの日本人の生き方を展望できれば」と意気込みを語り、主演の
中津留章仁コメント
劇団民藝さんとは二回目のタッグとなりました。本当に嬉しく思います。この作品はある家族の物語を通して技能実習生と日本人の交流を描きます。日本という国の在り方や、これからの日本人の生き方を展望できればと思います。といっても、決して堅苦しい話ではありません。技能実習生は今、私たちにとって非常に身近な存在だからです。また、今年の四月からは、新たな外国人の受け入れに関する在留資格「特定技能」が施行されました。労働力が不足している今の日本にとって、彼らの存在はすでに欠かせないものとなっています。この題材が演劇になることは、これまでなかったかと思います。この作品を通じて、皆さまと共に、これからの日本について考えてみたいと思っています。
樫山文枝コメント
かつて日本は貧しく人びとは肩寄せあって暮らしていました。それがいまでは最先端のモノがあふれ、それが日常になっています。そしてその世界に誇る日本の技術を学ぶために、いま、アジアの各地から多くの若者たちが日本を訪れています。そんな若者たちを積極的に受け入れたとある地方での物語。私が演じる早苗は、家族で小さな食堂を営んでいます。お客には日本語も覚束ない外国人もいます。異文化交流とは言葉でいうほどたやすいものではなく、厳しい現実の中で戸惑いや混乱も後を絶ちません。でも大切なのは心をひらくことだと思います。中津留さんとの第二作となる本作では、日本社会の明日をみつめながら、たくさんの可能性を問いかけたいと思います。名もない人たちの輝きに希望を託して――。
劇団民藝「異邦人」
2019年9月26日(木)~10月7日(月)
東京都 紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA
作・演出:
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