“命の尊厳”をどう伝えていくか、手塚治虫の原点を見つめる「マンガの虫は~」

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「マンガの虫は空こえて」の製作発表会見が、1月11日に兵庫・兵庫県立尼崎青少年創造劇場 ピッコロシアターで行われた。

兵庫県立ピッコロ劇団第63回公演 / ピッコロシアタープロデュース「マンガの虫は空こえて」製作発表会見より。

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兵庫県立ピッコロ劇団第63回公演 / ピッコロシアタープロデュース「マンガの虫は空こえて」製作発表会見より。

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「マンガの虫は空こえて」は、兵庫県立ピッコロ劇団が関西の演劇人と共に創作するプロデュース公演第10弾。今回は、脚本をピッコロ劇団の島守辰明、演出を劇団太陽族の岩崎正裕が担当し、手塚治虫生誕90周年記念企画として、手塚のマンガ「紙の砦」「ZEPHYRUS(ゼフィルス)」「ゴッドファーザーの息子」をもとに、少年・大寒鉄郎の物語を描く。

兵庫県立ピッコロ劇団第63回公演 / ピッコロシアタープロデュース「マンガの虫は空こえて」製作発表会見より。

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会見には島守、岩崎、そして鉄郎役の三坂賢二郎ら出演者たちが登壇した。島守は「ストーリーマンガの神様と言われる手塚の原点は、やはり宝塚の少年時代であろうと。終戦時に20歳前であり、その時の思いが込められた自叙伝的な作品を舞台化しようと発案した。この地元で何を見て感じて、人の生死をどう見てきたかをお客様に伝えたい」と上演意図を語る。

岩崎は「手塚は死にかけているときも病室で『仕事がしたい。ペンを持ってきてくれ』と言っていたらしい。自分が不治の病だったらそんなことを思うだろうか。その仕事への原動力は何なのか? 戦争で自分は生き残ったという感覚があったからなのではないか。『命の尊厳』をどう伝えていくかが原動力になっていたのだと思う」と分析する。演出プランについては「戦時下とのコントラストを出したい」とコメントし、「宝塚的に出演者に羽根を背負わせるかどうかはわかりませんが(笑)」と続けた。

「マンガの虫は空こえて」の公演は、2月15日から17日まで兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホールにて。ピッコロ劇団メンバーと関西で活動する俳優陣が出演するほか、声の出演として竹下景子が参加し、合唱を園田学園高等学校コーラス部が担当する。

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兵庫県立ピッコロ劇団第63回公演 / ピッコロシアタープロデュース「マンガの虫は空こえて」

2019年2月15日(金)~17日(日)
兵庫県 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール

原作:手塚治虫「紙の砦」「ゼフィルス」「ゴッドファーザーの息子」より
作:島守辰明
演出:岩崎正裕
出演:今井佐知子今仲ひろし岡田力木全晶子菅原ゆうき、孫高宏、田渕詩乃、車貴玲、野秋裕香原竹志、堀江勇気、三坂賢二郎、吉江麻樹、吉村祐樹 / 隈本晃俊、阿部達雄、酒井高陽、高橋映美子、田米カツヒロ、乃緑、原田有里、吉本藍子
合唱:園田学園高等学校コーラス部
声の出演:竹下景子

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アール・ケイ @arukeiarukei

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