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宝塚月組「雨に唄えば」始動、珠城りょう「雨に濡れるのは嫌いではない」

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宝塚歌劇月組「ミュージカル『雨に唄えば』」制作発表会より、左から美弥るりか、珠城りょう。

宝塚歌劇月組「ミュージカル『雨に唄えば』」制作発表会より、左から美弥るりか、珠城りょう。

6月から7月にかけて東京・TBS赤坂ACTシアターで上演される、宝塚歌劇月組「ミュージカル『雨に唄えば』」の制作発表会が本日3月19日に東京都内で行われた。

本作は、1952年にアメリカで製作されたジーン・ケリー主演のミュージカル映画をもとに、83年にイギリス・ロンドン、85年にアメリカ・ブロードウェイで上演されたミュージカルコメディ。宝塚歌劇団で10年ぶりの上演となる今回は、03年、08年に続いて中村一徳が演出を担当し、月組トップスターの珠城りょうが主人公のドン・ロックウッド役を演じるほか、美弥るりかがドンの親友コズモ・ブラウン役、美園さくらが女優キャシー・セルダン役で出演する。

本日の制作発表会は、珠城と美弥による歌唱披露からスタート。まず珠城が「You Were Meant for Me」を歌い上げ、美弥は「Make 'Em Laugh」で軽快なパフォーマンスを披露する。最後に2人が「Singin' in the Rain」を高らかに響かせると、会場は大きな拍手で包まれた。

続いて宝塚歌劇団の小川友次理事長、演出の中村が登壇。中村は、サイレント映画がトーキーに移り変わる時代を描く本作について、楽しさと同時にサイレント映画への風刺や人々の苦しみが描かれていると評し、「楽しい中にもストーリーの骨太さを表現したい」と意気込みを語る。また梅雨の時期となる6月に開幕することに触れ、「外はかなり雨が降っていると思いますが、劇場もそれに負けない雨を降らせていきたい(笑)。『雨に濡れて帰ってもいいかな』という気持ちになっていただけるような作品にできれば」と抱負を述べた。

「お客様にきっと元気や夢、希望を与えられる」と作品の魅力を語るのは珠城。映画でドン役を演じたジーン・ケリーを「大変すばらしいダンサー」と絶賛し、「あそこまでは無理だと思うんですけども(笑)、ジーンさんが醸し出していた、エレガントで大人っぽいけどヒロインに対してはピュアなドンの人間らしさを表現していけたら」と意欲を見せる。また本物の水が降り注ぐ場面に言及し、「雨に濡れるのは嫌いではない」と笑い交じりに話しながら、「恋に高揚している様子を面白おかしく、愛らしくお伝えできるようにがんばりたい」と抱負を語った。

美弥は「先輩方が大切に育ててきたこの作品を、今の月組でやれることが光栄」と真摯に述べる。さらに珠城との共演には「りょうちゃんがトップに就任してから、『グランドホテル』や『All for One』『カンパニー』と、仲間とか友達のような絆が深まる役柄(での共演)が多くて。今回もコンビで、2人の息が重要になる作品。お互いの個性を残しつつ、新しいものを発見できれば」と意気込んだ。またダンスシーンが多く盛り込まれることについては、苦笑いで「タップが今回はたくさん出てきてですね……ねえ、先生」と中村に視線を送りつつ、「私もりょうちゃんも久しぶりのタップですので、特訓します」と気合十分に語った。

またお互いの魅力を訪ねられると、珠城は「るりさんの魅力は一言では言い表せないんですが……」と悩む様子を見せながらも、「毎回、そのときどきの公演を新鮮に演じることができる。彼女の作る空気、感性にすごく助けられている」「一緒に演じることが素直に楽しい」と厚い信頼を寄せる。一方の美弥は「りょうちゃんの魅力は、誰もが納得してしまう存在の大きさ」「端にいる1人ひとりにまで目を向けていて、組子は幸せな気持ちで舞台に立っていると思う」と珠城を絶賛。さらに3月30日から東京・東京宝塚劇場で上演される「ショー・テント・タカラヅカ『BADDY(バッディ)-悪党(ヤツ)は月からやって来る-』」での珠城の演技に言及して、「誠実さを売りにする役が多かったけど、“悪い男”が開花したね」とコメントし、珠城を笑わせる。美弥に「若いからこそどんどん魅力が増していくと思う。そんな姿を近くで見られるのが幸せです」と微笑みかけられると、珠城は「非常に恥ずかしいです、こういうの……」とはにかんだ。

宝塚歌劇月組「ミュージカル『雨に唄えば』」は、6月16日から7月4日までTBS赤坂ACTシアターにて上演。チケットの一般販売は4月29日に開始される。

宝塚歌劇月組「ミュージカル『雨に唄えば』」

2018年6月16日(土)~7月4日(水)
東京都 TBS赤坂ACTシアター

演出:中村一徳
出演:珠城りょう美弥るりか美園さくら ほか

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