舞台「北斗の拳―世紀末ザコ伝説―」が、本日9月6日に東京・東京ドームシティ シアターGロッソにて開幕。これに先がけて公開ゲネプロが行われた。
来年2018年で35周年を迎えるマンガ「北斗の拳」の世界に生きるザコキャラクターにスポットを当てた本作。ケンシロウやラオウといった主要キャラクターは登場せず、マンガやアニメでは語られないザコたちの私生活がオムニバス形式で描かれる。脚本を
北斗4兄弟の1人であるジャギ役以外は全員がザコ役で登場し、
劇場に足を踏み入れると、不穏なBGMが流れ、世紀末を思わせる荒廃した舞台美術が目に飛び込んでくる。開演するとザコたちが勢いよく一斉に登場。アニメ「北斗の拳」の予告ナレーションで知られる声優・
本編では、なかなか働かない息子ザコとその母親のシーンなど、ザコの日常生活が繰り広げられる。キャストが演じるのは全員ザコのため、劇中ではすぐに殺されてしまうが、次のシーンでは、また別のザコとして登場。それぞれが死ぬ間際にあげる個性あふれる断末魔も必聴だ。
ザコ役として、
ジャギ役は
マンガやアニメでは残虐非道な悪役として描かれるザコたちだが、舞台版では彼らの心優しさや仲間を思いやる一面も見ることができる。また原作に登場するエピソードも随所に散りばめられており、原作ファンでも、そうでなくても楽しめる演出が施されている。
ゲネプロ後に行われた挨拶には、磯貝、河合、寿里、花園、林野、ムッシュ、角田、A応Pの面々が登壇。磯貝は「まだまだフルスロットルで上げていけるところもあって、もっとザコらしさや『北斗の拳』の世界観を大事にして切磋琢磨したいと思います!」と力強く挨拶。寿里は「楽しくゲネプロができました。たくさんのお客様に楽しんでいただけるようにがんばります」と意気込んだ。
河合は「この作品は特にお客さんに入っていただいて初めて完成する作品だと思います。ザコとして日に日に成長しているので、ぜひ観に来てください!」と観客に呼びかける。花園は「やっとお客様に観ていただけるということで、精一杯 『ヒャッハー!』したいと思います」と笑顔を見せた。
林野は「いよいよ初日が来て、心踊ります。作り上げて来たものは、今まで経験した舞台とはまったく違います。これが『北斗の拳』だ! というのが伝わるんじゃないかなと思います」と述べる。水希は「A応Pのダンスをぜひ観ていただきたいのと、私が演じる女ザコは世紀末を生き抜いた女性だと思うので、パワフルさを表現できたらと思います」とコメントした。
ムッシュは「1984年のアニメ主題歌から関わらせていただいていますが、今回ものすごく緊張しています。孫とか娘とか息子の世代の方々とやれることがうれしくて、感謝しています」と感慨深げに語った。角田は「『週刊少年ジャンプ』連載当時から『北斗の拳』の大ファンで、息子に賢士朗、娘に友里亜と名付けるくらいです。そんな子供たち2人が作者の
上演時間は途中休憩なしの約2時間。公演は9月10日まで。なお本作のDVDが、2018年2月末に発売決定。本編に加え、日替わりゲストの登場シーンや回替わりのジャギ登場シーン、舞台裏の映像といった特典映像が収録される。さらに公演会場か通販サイト・CLIE TOWNで予約すると、千秋楽の全景定点映像を収録したディスクがプレゼントされる。
※ムッシュ吉崎の「崎」はたちざきが正式表記