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「黒塚家の娘」明日開幕、趣里「森の中に観客の皆様も風間さんと一緒に迷い込んで」

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シス・カンパニー公演 日本文学シアターVol.4「能『黒塚』より 黒塚家の娘」より。(撮影:加藤孝)

シス・カンパニー公演 日本文学シアターVol.4「能『黒塚』より 黒塚家の娘」より。(撮影:加藤孝)

シス・カンパニー公演 日本文学シアターVol.4「能『黒塚』より 黒塚家の娘」が、明日5月12日に開幕。それに先がけ、舞台写真と出演者たちの意気込みが発表された。

「黒塚家の娘」は、近代日本文学へのリスペクトを込め、北村想のオリジナル戯曲を発表する、「日本文学シアター」シリーズの第4弾。能「黒塚」をモチーフにした北村の新作戯曲を、同シリーズで過去3作品も手がけたtsumazuki no ishi・寺十吾の演出で上演する。

舞台は現代。傷心から失踪同然の旅に出た、風間俊介演じる若き牧師・小洋手治は、いつしか見知らぬ森に迷い込んでしまい……。能「黒塚」に登場する熊野那智の山伏一行が、本作ではキリスト教プロテスタントの若き牧師として描かれ、風間は黒塚家の女たちを相手に宗教論や哲学を論じる、見識の深さと閃きを持った人物像を立ち上げる。また、小洋手が森で出会う若い女・黒塚華南を趣里、その母親らしき女性・黒塚烏鷺を渡辺えりが演じるほか、盲目の先輩牧師・馬浜博士を高橋克実が演じる。

開幕に際し趣里は、「この作品は、宗教や哲学を描いていて、男女の理解し合えない関係や女性の幸せについて考えさせられるところも多いのですが、どこかポップで決して重たくならないところが素敵です。今回、劇場に現われる森の中に、観客の皆様も風間さんと一緒に迷い込み、意外なラストに共に向かって頂けるようなお芝居にできたら」とコメント。高橋は「もともと『能』がモチーフで、その様式が戯曲にも演出にも生きているのが興味深いですし、『人ってそういうもの』という人間の真理が面白くわかりやすく描かれていると思います。人間は不完全だからこそ面白い……と感じられる作品ですね」と続ける。渡辺は「この作品は、どこか昔のアングラっぽい遊びの精神があって、不条理の匂いもする小劇場っぽい芝居です」と紹介しつつ、「ただ、演じる側にとっては、正解があるわけじゃないから、とても手ごわい台本で、演出の寺十さんと相談しながら探っていました。本番では、女性の哀しみや苦しみも感じられるような演技ができたら、と思っています」と意気込みを語っている。公演は6月11日まで。

シス・カンパニー公演 日本文学シアターVol.4「能『黒塚』より 黒塚家の娘」

2017年5月12日(金)~6月11日(日)
東京都 シアタートラム

作:北村想 
演出:寺十吾
出演:風間俊介趣里高橋克実渡辺えり

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