鵺的が描く狂気の物語「フォトジェニック」、連動企画として写真展も

鵺的トライアルvol.1「フォトジェニック」が、2017年1月10日から15日まで東京・SPACE梟門にて上演される。

本公演と別に、小空間で行われる「鵺的トライアル」の第1弾は、殺害した女性の遺体を写真に収めるカメラマンの物語。狂気と狂気がぶつかり合う果てに、男がたどり着いた真実とは……。作・演出を高木登が手がけ、出演者には鵺的の奥野亮子のほか、川添美和、小崎愛美理、堤千穂、橋本恵一郎が名を連ねた。

また宣伝美術の撮影も手がけた橋本による写真展「フォトジェニック」が、2017年2月3日から8日まで東京・新宿眼科画廊にて開催される。こちらも併せてチェックしよう。

高木登コメント

あんたの芝居には美人しか出てこないとよく言われる。あんたは面食いだとも言われる。じっさいそんなことはないのだが、芝居にかぎっていえば、自分の書くものはどこか陰惨で、それをそのまま差し出すのはエンターテインメントの流儀にかなわないからだと答える。ホラー映画で殺される女性はたいてい美人である。不様な花が散っても快楽にはならない。それはもうそういうもので、リアリズムの論理もフェミニスティックな思想もこの流儀の前では無力だ。
エンターテインメントは根幹で人間の欲望と直結している。

悲惨、恐怖、闇、酸鼻、そうしたことごとを作品として美しく昇華するためには美しい身体が必要である。ここに四人の美しい女優がいる。つまりそれだけ本作を残酷な物語にできるということだ。自分は満足している。あとはあなたを満足させるだけだ。