ロイド＝ウェバー「ヨセフ」ポップス、カリプソなど多様な音楽で魅せる

ミュージカル「ヨセフと不思議なテクニカラー・ドリームコート」が本日7月13日、東京・東急シアターオーブにて開幕。本番前には報道陣に向けてリハーサルが公開された。

本作は、「オペラ座の怪人」「キャッツ」「エビータ」の生みの親で“ミュージカル界の巨匠”と呼ばれるアンドリュー・ロイド＝ウェバーが1973年に初演した初期作品。旧約聖書の「創世記」をもとに、父ヤコブから色とりどりの“テクニカラー”コートを授けられたヨセフの波乱に富んだ人生が描かれる。演出・振付は、「ハミルトン」で第70回トニー賞2016の最優秀振付賞を受賞したアンディ・ブランケンビューラーが手がける。

リハーサルは厳かな音楽とともにスタート。ヨセフが眠るベッドの前には幕が張られており、そこに彼の観ている夢が次々と映しだされていく。予知夢の能力を持つヨセフの人生を暗示させる幕開けが終わると、ヨセフ役のジェーシー・マッカーンが登場。兄弟から疎まれながらも、持ち前の機転と誠実さでピンチを切り抜けていく様子を力強い歌声で表現した。

舞台回し（ナレーター）役のローラ・ヘルムは、数奇な運命をたどるヨセフの人生に寄り添い、彼に巻き起こる出来事や彼の喜怒哀楽を高らかに歌い上げる。ヨセフが仕えるファラオ役を演じるジョー・ヴェントリチェッリはエジプトの王ながらもプレスリーを思わせる扮装で登場し、ロカビリーを中心にその歌声を披露。大いに舞台を盛り上げていた。

劇中にはしっとりとしたバラードからポップス、ロックチューン、カリプソまで、さまざまなジャンルの音楽が登場。白い衣装をまとった演者にさまざまな映像を映し出す手法も取られていた。ヨセフが父から贈られるカラフルなコートをはじめ、奴隷となったヨセフを雇い入れる夫妻、ファラオらが身に着ける“テクニカラー”な衣装にも注目したい。