猫のホテル「苦労人」9年ぶり再演、千葉雅子「大きな力に抗い生きる男の物語」

猫のホテル「苦労人」が、7月6日から11日まで、東京・すみだパークスタジオ倉にて再演される。

本作は「ごん」という名の男とその子孫たちが、室町時代から平成までを駆け抜ける物語。いつの世も“苦労する遺伝子”を引き継いだ一族の男たちのもがき苦しむ姿が、笑いをもって描かれる。

1997年、2000年、2007年と3度の上演を重ねた本作に対して、やりきったという気持ちで、再演はもうないだろうと考えていた主宰の千葉雅子。しかし、若者と中高年がシュプレヒコールをあげる昨今の状況に潮目の変化を感じ取り、「大きな力への怒りが物語の原動力となった『苦労人』を円熟した骨太な役者たちとともに新たな演出で」届けることを決意したという。なお、千葉からステージナタリーに寄せられたコメントは以下の通り。

千葉雅子コメント

「苦労人」は1997年の初演以来、唯一再演を重ねています。それは、これぞ猫ホテと言える役者力とバカ哀しさがあふれる作品だから。今回は、室町時代から現代まで大きな力に抗って生き抜く男の大河物語を、昔なじみのサモアリと動物電気の猛者、久ヶ沢徹さんと小林健一さんとともに再構築します。このタイミングを逃したら絶対だめだと思うメンバーが集まったので、稽古も白熱必至。すみだパークスタジオ倉という面白い空間でお待ちしています。