TenTwenty結成6周年ライブ、2人が進む道はさらに晴れやかに

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TenTwentyのワンマンライブ「TenTwenty ONE MAN LIVE ~ハレ~」の東京・Zepp DiverCity(TOKYO)公演が、10月20日の結成6周年記念日に開催された。

TenTwenty(Photo by Viola Kam [V'z Twinkle])

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このライブは10月15日にリリースされた新曲「ハレ」を携え、東京と大阪の2会場で開催。斎藤宏介(Vo, G)と須藤優(B)は満員の観客を前に、これまで2人が歩んできた道のりを振り返るような充実のセットリストでライブを繰り広げた。

「ハレ」に一番ふさわしい天気?「今日は晴れたね!」

オープニングでは斎藤がギターを掻き鳴らしながら「煌めき」を歌い始め、「ワンマンライブ『ハレ』へようこそ。TenTwentyです!」と挨拶。その言葉に続いて須藤とサポートメンバーのサトウカツシロ(G / BREIMEN)、堀正輝(Dr)、山本健太(Key)が軽快なアンサンブルを奏で、オーディエンスのハンドクラップを誘った。温かみのある幕開けから一転して届けられたのは「きみは幽霊」のギラついたサウンド。さらに堀のダイナミックなドラムソロから始まった「シトラス」、お立ち台に上がった須藤がバンド全体のドライブ感を牽引した「Vivid Noise」と、序盤からTenTwentyの幅広い音楽性を存分に見せつける展開となった。

斎藤宏介(Vo, G)(Photo by Viola Kam [V'z Twinkle])

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この日の東京の天気は雨混じりの曇り。斎藤は新曲やライブのタイトルの“ハレ”を引き合いに出し「一番ふさわしい天気ですね」と苦笑いするが、傍らで須藤は「俺、先に言っちゃうよ? 今日は晴れたね!」と悪天候を吹き飛ばすように言い放ち、観客の大歓声を浴びる。あわてて「……晴れたね!」と同意して会場の笑いを誘った斎藤は「最後まで僕ら自身も、最高に楽しませてもらいます」と、結成記念日の熱演を誓った。

須藤優(B)(Photo by Viola Kam [V'z Twinkle])

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そんな言葉の通り、オーディエンスとのひとときを楽しむように穏やかに奏でられた「No More」から、会場の空気は徐々に柔らかくしっとりしたものに変化していく。フロア上方のミラーボールが曇天のお台場に星空を届けた「So Many Stars」、甘く芳醇な音色でフロアを包みこんだ「Fantome」のあとは須藤が「4:43 AM」を丁寧に奏で、さらに「曙空をみつけて」へと続く。斎藤と須藤の緻密なパフォーマンスにオーディエンスが身じろぎもせず見入っているとそのまま「次の朝へ」が始まり、明け方の時の経過を示すような展開で観客に大きな感動をもたらした。

6年間は「こんなに忙しいのか」「でもありがたいこと」

ライブではひさびさに披露される曲も多かった中盤を振り返り、斎藤は「いい曲たくさん作ってきたね」と感慨深げな表情を浮かべ、須藤も「周年ライブだからね」と笑顔を見せる。そして2人はともに歩んできた6年間を回顧。須藤はコロナ禍に見舞われた活動初期を思い返し「最初はライブができなくて、ずっと曲を作ってて……でも(状況が)戻ってきたらほかの活動もあるから、こんなに忙しいのかとびっくりした」と多方面に大活躍してきた日々を語る。斎藤も「死ぬほど忙しい6年だった。でもありがたいことですよ」と同意しつつ「『TenTwentyでやりたいこと』が100個あるとしたら、まだ5個ぐらいしかできてないんですよ。でも一番やりたい、僕らが僕ららしい音楽をやるということはずっとブレずにできています。それは皆さんのおかげです」と、ファンや周囲の人々への感謝を熱く語った。

TenTwenty(Photo by Viola Kam [V'z Twinkle])

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「大事な仲間と作った曲を」と斎藤が紹介した次の曲は「スプレー」。斎藤はフロアに語りかけるように、お立ち台に腰を降ろして温かみのある歌声を響かせる。ここからは「ユースレス・シンフォニー」「あれ」と、ライブに欠かせないナンバーを連投。「Answer5」では堀と須藤、サトウと山本によるソロバトルも繰り広げられ、観客を熱狂させた。さらに今年夏に行われたツアー「It's Magic!!」で初めて取り入れられたメドレーコーナーも。今回は「Stay Mellow」「ZZZZZ」「タイニーダンサー」「正者の行進」「アカシ」の5曲が卓越したアレンジで披露され、各曲が始まるごとに観客からは驚きの声が上がった。

四つ打ちの新アレンジでフロアを揺らした「月と蝶」、さらに「Border=Border」に続き、満を持して披露されたのは新曲「ハレ」。華やかなアンサンブルで6周年ライブの本編が締めくくられた。

さらなる未発表曲も披露、次の展開を予感させる

アンコールでは斎藤が「今までの全部を出すみたいなライブだったね」、須藤が「集大成感がすごいね」とTenTwentyの総集編かのように凝縮された本編を振り返る。2人のやり切った表情を見たオーディエンスに漂った微妙な緊張を感じ取った斎藤は「……全然、これからもがんばりますから!」と言い添えて空気をほぐした。

斎藤宏介(Vo, G)(Photo by Viola Kam [V'z Twinkle])

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先程最新曲を演奏したばかりにもかかわらず斎藤は「やる気が止まらない2人なので」と、新たな未発表曲を披露することを告げてファンを驚かせた。ここで演奏された新曲のタイトルは「マツリカは夜に咲く」。ダークでスリリングな雰囲気を漂わせるミディアムチューンでTenTwentyのさらなる展開を予感させたあと、斎藤は「これからも変わらずにいい曲を作ります。そう遠くない未来に今の曲も聴いてもらえて、またワンマンライブもできるんじゃないかと。何日か寝て待っててください(笑)」と含みを持たせた。最後に彼らは「E△7」「うらら」をパフォーマンス。斎藤は「また次に会える日まで、皆さんの心が晴れやかでありますように」と、再会を約束した。

須藤優(B)(Photo by Viola Kam [V'z Twinkle])

須藤優(B)(Photo by Viola Kam [V'z Twinkle]) [拡大]

その言葉通り、本日10月24日に行われた大阪公演の終了後には2026年2月からのワンマンツアー開催が発表された。このツアーは2月18日に福岡・DRUM LOGOSでスタートし、3月11日の神奈川・KT Zepp Yokohamaまで6公演にわたり行われる。チケットぴあでは10月29日までチケットのオフィシャルサイト先行予約を受付中。

TenTwenty(Photo by Viola Kam [V'z Twinkle])

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セットリスト

「TenTwenty ONE MAN LIVE ~ハレ~」2025年10月20日 Zepp DiverCity(TOKYO)

01. 煌めき
02. きみは幽霊
03. シトラス
04. Vivid Noise
05. No More
06. So Many Stars
07. Fantome
08. 4:43 AM
09. 曙空をみつけて
10. 次の朝へ
11. スプレー
12. ユースレス・シンフォニー
13. あれ
14. Answer5
15. メドレー(Stay Mellow / ZZZZZ / タイニーダンサー / 正者の行進 / アカシ)
16. 月と蝶
17. Border=Border
18. ハレ
<アンコール>
19. マツリカは夜に咲く
20. E△7
21. うらら

公演情報

TenTwenty ONE MAN TOUR(タイトル未定)

2026年2月18日(水)福岡県 DRUM LOGOS
2026年2月26日(木)大阪府 なんばHatch
2026年2月27日(金)愛知県 DIAMOND HALL
2026年3月6日(金)宮城県 Rensa
2026年3月8日(日)石川県 金沢EIGHT HALL
2026年3月11日(水)神奈川県 KT Zepp Yokohama

読者の反応

うじるる @ujirururururun

これ!これ!最後にみんなで手を繋いで脊オパ幕張の米津さんみたいにすってぃが「ありがとうございました!!」て言うのめちゃくちゃ感動したのー❤ https://t.co/mGdTVKqJI4

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