ユニゾンが交わしたNEEとの約束「叶えてくれるのを待ちたい」PEOPLE 1は“あなた”に歌を捧げる

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6月18日と19日に大阪・Zepp Osaka BaysideでKDDI主催のライブイベント「音楽と行こう SUPER LIVE Presented by au」を開催中。この記事では1日目の模様をレポートする。

UNISON SQUARE GARDEN(撮影:渡邉一生)

UNISON SQUARE GARDEN(撮影:渡邉一生)

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UNISON SQUARE GARDEN×PEOPLE 1(撮影:渡邉一生)

UNISON SQUARE GARDEN×PEOPLE 1(撮影:渡邉一生)[拡大]

「音楽と行こう」は2022年、配信ライブをはじめとした映像コンテンツを通じて全国各地の魅力を発信するプロジェクトとしてスタート。今年は「音楽とともに、おもしろいほうの未来へ。」という新たなテーマのもと、音楽の魅力を直接来場者に届ける有観客のツーマンライブとして行われた。1日目にはUNISON SQUARE GARDENPEOPLE 1が出演。本来はNEEが出演予定だったが、NEEのメンバー・くぅ(Vo, G)が亡くなったことを受けNEEの出演がキャンセルとなり、代演としてかねてよりNEEと親交が深いPEOPLE 1がステージに立つこととなった。

忘れないで生きていきましょう

PEOPLE 1のライブの様子。(撮影:渡邉一生)

PEOPLE 1のライブの様子。(撮影:渡邉一生)[拡大]

NEEの楽曲「不革命前夜」をSEとして背負い、ステージに登場したPEOPLE 1は「エッジワース・カイパーベルト」で勢いよくライブを開始した。オーディエンスを鼓舞するように力強いサウンドと熱のこもった歌声が響き渡ると、会場にタオル回しの旋風が巻き起こる。「フロップニク」ではTakeuchi(Dr)のリズムを軸としたダンサブルなビートに乗せて、Deu(Vo, G, B, Other)がまくし立てるようにリリックを繰り出し、「怪獣」では衝動に身を任せるように絶唱した。その後DeuとIto(Vo, G)はすさまじいエネルギーが宿ったアンサンブルに乗せて、スピード感のあるツインボーカルで「銃の部品」「DOGLAND」を披露。カオティックな雰囲気が漂うナンバー「新訳:スクール!!」では、オーディエンスの一体感のあるシンガロングが広がった。

Deu(Vo, G, B, Other / PEOPLE 1)(撮影:渡邉一生)

Deu(Vo, G, B, Other / PEOPLE 1)(撮影:渡邉一生)[拡大]

ライブ終盤までほとんどMCを挟まずにパフォーマンスを展開してきたPEOPLE 1。ここでDeuは「忘れるっていうのは人間の心の防衛本能。前を向くために必要な作業だと思う。何か大切なものを忘れてしまったときに気に病むことはないと思いつつ、僕らには忘れたくないものがあるじゃないですか。がんばって、忘れないで生きていきましょう。できますか? 忘れたら、なくなっちゃうから。俺たちが忘れないことが大事だから」と確かな口調で述べ、「普段僕は僕のために曲を作って歌うので、こういうことはあまり言いませんが、今日はすべてをあなたたちに捧げます」とまっすぐに告げた。そして彼らはオーディエンスの心に寄り添うように「鈴々」をプレイ。「ハートブレイク・ダンスミュージック」をエモーショナルに届けて会場にダンスフロアを作り出したあと、彼らは最後に「魔法の歌」を優しくオーディエンスに贈って去って行った。

約束を叶えてくれるのを待ちたい

UNISON SQUARE GARDENのライブの様子。(撮影:渡邉一生)

UNISON SQUARE GARDENのライブの様子。(撮影:渡邉一生)[拡大]

PEOPLE 1からバトンを受け取ったUNISON SQUARE GARDENは「カラクリカルカレ」でライブをスタート。三位一体の盤石のプレイで瞬く間にフロアを沸かせ、そのままなだれ込むように「天国と地獄」へと突入した。会場が揺れるほどにオーディエンスは一斉にジャンプ。熱気あふれる会場に3人は「パンデミックサドンデス」を投下し、駆け抜けるように疾走感のある演奏を繰り広げた。

田淵智也(B / UNISON SQUARE GARDEN)(撮影:渡邉一生)

田淵智也(B / UNISON SQUARE GARDEN)(撮影:渡邉一生)[拡大]

鈴木貴雄(Dr)がドラムを乱れ打つと、そこに田淵智也(B)がアグレッシブに音を重ね、「Invisible Sensation」で跳ねるようなリズムを奏でる。その後「何かが変わりそう」をエネルギッシュに放ったあと、勢いを加速するように3人は目まぐるしい曲展開が印象的なアッパーチューン「カオスが極まる」をプレイした。斎藤宏介(Vo, G)の優しい歌声とメロディアスなギターリフが響き渡る「未完成デイジー」を経て、彼は「興奮してて名乗り忘れてたんですけど、UNISON SQUARE GARDENです」と挨拶。続けてライブ開催に尽力したスタッフ、PEOPLE 1、そしてNEEに感謝の思いを述べた。

斎藤宏介(Vo, G / UNISON SQUARE GARDEN)(撮影:渡邉一生)

斎藤宏介(Vo, G / UNISON SQUARE GARDEN)(撮影:渡邉一生)[拡大]

「蔵馬(くぅ)くんがどこかに行っちゃう数日前にお仕事をさせていただいた。一緒にセッションをしたり、彼が中学時代に卓球部だったということで、卓球で試合を挑んできて逆にボコボコにしてやって、罰ゲームで『ライブでユニゾンの曲をやってくれよ』って話してたんだけど、どこかに行っちゃった」と表情を曇らせた斎藤。彼は「すげえ仲よくなれて、最後宣伝用に写真を撮ろうということになって。写真撮影のときって『雑談してるふうにお願いします』ってカメラマンさんから無茶振りされることがよくあって、その日も2人でしゃべってたんだけど、そのときに彼が僕に話してくれたことがあります」と振り返り、「『NEEは今ワンマンライブばっかりやっていて、それはずっと続けていきたいんだけど、僕には夢があって。いつかNEEが数千人、何万人も集められるぐらいの大きいバンドになったら、自分たち主催の対バンライブをバカでかいところでやりたいんです』と言ってました。『そのライブをやるときはUNISON SQUARE GARDEN出てください』って言ってくれた。すごくうれしかったし、NEEが今後バンドを続けていくとしたら、その約束は僕は死んでないと思っています。いつかNEEがもっともっと人気になって、その約束を叶えてくれるのを僕はずっと待ちたいです。ぜひそのときはUNISON SQUARE GARDENとPEOPLE 1を呼んでほしいと思っています」と未来に思いを馳せた。

UNISON SQUARE GARDENのライブの様子。(撮影:渡邉一生)

UNISON SQUARE GARDENのライブの様子。(撮影:渡邉一生)[拡大]

「しんみりするのも癪なので、楽しい曲をやって終わりにしたいと思います。もう少しお付き合いください」と斎藤は告げ、「春が来てぼくら」「桜のあと(all quartets lead to the?)」を晴れやかに歌唱した。ラストナンバーは「シュガーソングとビターステップ」。3人はポップなメロディで会場のオーディエンス全員を笑顔にし、イベントの1日目を締め括った。

なお本日19日に同会場で行われるイベントの2日目には、マルシィとwacciが出演する。

セットリスト

「音楽と行こう SUPER LIVE Presented by au」2024年6月18日 Zepp Osaka Bayside

PEOPLE 1

01. エッジワース・カイパーベルト
02. フロップニク
03. 怪獣
04. 銃の部品
05. DOGLAND
06. 新訳:スクール!!
07. 鈴々
08. ハートブレイク・ダンスミュージック
09. 魔法の歌

UNISON SQUARE GARDEN

01, カラクリカルカレ
02. 天国と地獄
03. パンデミックサドンデス
04. Invisible Sensation
05. 何かが変わりそう
06. カオスが極まる
07. 未完成デイジー
08. 春が来てぼくら
09. 桜のあと(all quartets lead to the?)
10. シュガーソングとビターステップ

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