ハナレグミ月明りの下で魅せた野音ワンマン、サザン名曲カバーも

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ハナレグミが7月22日に東京・日比谷公園大音楽堂でワンマンライブ「ツアー発光帯 ~in the moon light~」を開催した。

ハナレグミ(Photo by RYO MITAMURA)

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ハナレグミ(Photo by RYO MITAMURA)

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ハナレグミは昨年4月に同会場でアコースティックワンマンを行う予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により公演は中止に。満を持して行われた今回のワンマンライブは、アーティスト、ファンともに待望の公演となった。

ハナレグミ「ツアー発光帯 ~in the moon light~」の様子。(Photo by RYO MITAMURA)

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本格的な夏の到来を感じさせる盛大な蝉時雨の中、永積崇とギタリストの石井マサユキがステージに登場。永積は両手を広げて満員の観客を歓迎すると、石井が奏でるメロウなギターの調べに乗せて「on & on」を穏やかに歌いライブの幕を開けた。続く「モーニング・ニュース」では鈴木正人(B / LITTLE CREATURES)、坂田学(Dr)、ハタヤテツヤ(Key)といったサポートメンバーが合流し、パワフルな演奏で永積の歌声をバックアップした。4弦からなる弦楽隊・美央ストリングスをフィーチャーした「賑やかな日々」では、瀟洒でジャジーなサウンドが場内に涼し気なムードをもたらす。奥田民生との共作曲「僕のBUDDY!!」を届けたのち、永積は「こういう状況の中、自分の選んだ道をまっすぐ進んでいる人、悩み苦しんでいる人もいっぱいいたと思うんだけど、僕にとっては、そういう様、全部が発光してるように見えて」と最新アルバム「発光帯」制作時の心境を語り、表題曲を熱唱。ストリングスの美麗な旋律が楽曲をドラマチックに彩った。

ハナレグミ「ツアー発光帯 ~in the moon light~」の様子。(Photo by RYO MITAMURA)

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永積がギターで「家族の風景」のイントロを爪弾くと会場全体から拍手が沸き起こり、観客たちは彼の切ない歌声にじっと耳を傾ける。「ハンキーパンキー」の演奏が終わるとバンドメンバーが一旦ステージからはけて、永積の弾き語りコーナーに。コロナの影響で会場での飲酒が禁止となっていることに掛けて、「酒の雨が降ったらいいのに(笑)」とひとりごちて場内の笑いを誘ったのち、永積は椅子に腰かけリラックスした様子で「踊る人たち」を演奏。間奏で「今夜はブギー・バック」のラップパートを披露するなど楽しげにパフォーマンスを展開する。かと思えば、続く「光と影」では情感ほとばしるソウルフルな歌声を聞かせ、「きみはぼくのともだち」では場内の1人ひとりに語りかけるようにして歌うなど、持ち前の表情豊かな歌声で観客を存分に魅了した。

ハナレグミ「ツアー発光帯 ~in the moon light~」の様子。(Photo by RYO MITAMURA)

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鈴木と坂田のリズム隊との3人編成で披露された「ハイ!チーズ」を経て、ストリングスを交えたフルメンバーで「サヨナラCOLOR」が届けられると、ピースフルで温かな雰囲気が場内に広がる。ファンキーなギターリフが印象的な「棚から落ちたホリデイ」でアッパーな雰囲気を作り上げると、バンドは「大安」「Peace Tree」「オアシス」をメドレー形式で披露。「ここからはフリースタイルでやっていくぜ」という永積の言葉を合図にメンバーがアドリブ合戦を繰り広げるなど自由度の高いパフォーマンスで観客を大いに盛り上げた。「独自のLIFE」を晴れやかに歌い終えた永積は感慨深い表情を浮かべ、「やっぱり生だなー」としみじみ語る。穏やかなミディアムチューン「Quiet Light」に続けて、本編最後に届けられたのは、甘美な鍵盤の音色が心地よいロマンチックなスローナンバー「笑う月 ~ムーンライト~」。「月が……見えてるのかな?」という永積の問いかけに観客たちが空を見上げると、会場の斜め上方に浮かんだ丸い月が、あたかもステージを見守るかのように静かに光を放っていた。

ハナレグミ「ツアー発光帯 ~in the moon light~」の様子。(Photo by RYO MITAMURA)

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盛大なアンコールの拍手に応え、バンドメンバーとともにステージ現れた永積は「せっかくなので夏気分の曲をやろうと思います」と話し、サザンオールスターズ「真夏の果実」をカバー。センチメンタルなメロディに乗せて伸びやかな歌声を野音の夜空に響かせた。Rocking Timeのカバー「ありふれた言葉」に続けて演奏された「明日天気になれ」では、ライブの定番と化しているコール&レスポンスのくだりで、永積のコールに対して観客たちが声を出す代わりに大きく手を振って応えていた。

ダブルアンコールでみたびステージに登場した永積は観客とスタッフに感謝の言葉を述べると、チャールズ・チャップリンが作曲した楽曲に日本語詞を乗せた「Smile」を優しく歌い上げ、野音ワンマンの幕を下ろした。なお、この日のライブの模様は7月30日18:00までアーカイブを配信中。チケットは30日15:00までイープラスで販売が行われる。

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ハナレグミ「ツアー発光帯 ~in the moon light~」2021年7月22日 東京・日比谷公園大音楽堂セットリスト

01. on & on
02. モーニング・ニュース
03. 賑やかな日々
04. 僕のBUDDY!!
05. 発光帯
06. 家族の風景
07. ハンキーパンキー
08. 踊る人たち~今夜はブギー・バック
09. 光と影
10. きみはぼくのともだち
11. ハイ!チーズ
12. サヨナラCOLOR
13. 棚から落ちたホリデイ
14. 大安~Peace Tree~オアシス~大安
15. 独自のLIFE
16. Quiet Light
17. 笑う月 ~ムーンライト~
<アンコール>
18. 真夏の果実
19. ありふれた言葉
20. 明日天気になれ
<ダブルアンコール>
21. Smile

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音楽ナタリー @natalie_mu

【ライブレポート】ハナレグミ月明りの下で魅せた野音ワンマン、サザン名曲カバーも(写真11枚)
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