楽しい!赤い公園、完売EXシアターでマンマンツアー完結

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赤い公園のワンマンツアー「赤い公園マンマンツアー2014『お風呂にする? ご飯にする? それとも、リトミックにする?』」が、11月23日に東京・EX THEATER ROPPONGIにて千秋楽を迎えた。

赤い公園とは?

2010年1月に高校の軽音楽部の先輩後輩だった佐藤千明(Vo)、津野米咲(G)、藤本ひかり(B)、歌川菜穂(Dr)の4人で結成。東京・立川BABELを拠点に活動をスタートさせ、ミニアルバム「透明なのか黒なのか」でメジャーデビューを果たす。しかし津野の体調不良を受け、2012年10月より半年間活動を休止。2013年3月に活動再開を発表したのち、5月に東名阪で復活ツアーを開催し、8月に1stフルアルバム「公園デビュー」を発表した。2014年9月に亀田誠治、蔦谷好位置、嶋津央、蓮沼執太といった豪華プロデューサー陣を招いてメジャー2ndアルバム「猛烈リトミック」をリリース。この作品は「第56回日本レコード大賞」の優秀アルバム賞に選出された。2017年8月にアルバム「熱唱サマー」リリースし、同月に行ったワンマンライブを最後に佐藤が脱退。2018年2月のベストアルバム「赤飯」発売後、5月に新ボーカリストとして石野理子(ex.アイドルネッサンス)が加入。2019年8月に新体制初の音源となる配信シングル「凛々爛々」、10月に5曲入りの新作「消えない - EP」をリリース。2020年5月に現体制初のアルバム「THE PARK」を発表した。10月に津野がこの世を去り、2021年3月の発表で開催することを表明。5月に中野・中野サンプラザホールでラストライブ「赤い公園 THE LAST LIVE『THE PARK』」を行い、約12年の活動を終えた。

赤い公園「赤い公園マンマンツアー2014『お風呂にする? ご飯にする? それとも、リトミックにする?』」東京・EX THEATER ROPPONGI公演の様子。(撮影:福本和洋)

赤い公園「赤い公園マンマンツアー2014『お風呂にする? ご飯にする? それとも、リトミックにする?』」東京・EX THEATER ROPPONGI公演の様子。(撮影:福本和洋)

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先日、最新アルバム「猛烈リトミック」が「第56回 日本レコード大賞」の優秀アルバム賞を受賞し、話題を集めたばかりの彼女たち。ツアーはそのアルバムを携えて全国4カ所で繰り広げられた。

佐藤千明(Vo)(撮影:福本和洋)

佐藤千明(Vo)(撮影:福本和洋)[拡大]

津野米咲(G)(撮影:福本和洋)

津野米咲(G)(撮影:福本和洋)[拡大]

バンドにとって過去最大規模のワンマンライブの会場となったEX THEATER ROPPONGI公演だが、チケットはソールドアウト。開演直前のフロアは期待感で満たされ、メンバーの登場とともにピークに達する。定位置に就いた4人が最初に奏でたのは「猛烈リトミック」の収録曲「木」。たゆたうような佐藤千明(Vo)の歌を軸に、躍動的なバンドサウンドが壮大な音世界を描き出していく。しかし「赤い公園ツアーファイナル! よろしく東京!」という佐藤の挨拶を合図に「絶対的な関係」が始まると、会場の空気は一変。挑発的に歌い上げる佐藤と、それに拮抗する津野米咲(G)、藤本ひかり(B)、歌川菜穂(Dr)の強靭なアンサンブルがオーディエンスの熱気に火を付ける。その後は、フロントの3人が観客を煽るように前に出た「のぞき穴」、大きなシンガロングが起きた「カウンター」、津野のかき鳴らす爽快なギターと佐藤のあどけない歌声が絡み合った「108」と続き、「猛烈リトミック」の世界が会場内に構築されていった。

佐藤は「まさかまさかのソールドアウトでございます。パンパンのハコでやるのが夢だったのでうれしかったです!」とチケットの完売を観客に報告し、今回のツアーから藤本用のマイクが設置されたことを発表。藤本が「このたくさんの人の声に負けそうです」とマイクを通して発言すると、佐藤は「いや、声通ってるから」と容赦なくツッコみ、マイペースなやり取りで観客を和ませた。

「一緒に楽しい夜にしましょうね!」。そんな佐藤の言葉から始まったブロックでは「誰かが言ってた」や「牢屋」など、「猛烈リトミック」からの楽曲が緩急をつけながら披露されていく。また最新曲だけでなく過去曲も披露した彼女たち。特に「塊」では、歌川が叩き出す強烈なリズムとおどろおどろしいムードがフロアに緊迫したムードをもたらしていた。一方、このブロックの最後を飾った「TOKYO HARBOR」では、アーバンで軽やかな雰囲気を紡ぎ出すなど、曲によって表情や空気をガラリと変えてオーディエンスを翻弄した。

藤本ひかり(B)(撮影:福本和洋)

藤本ひかり(B)(撮影:福本和洋)[拡大]

歌川菜穂(Dr)(撮影:福本和洋)

歌川菜穂(Dr)(撮影:福本和洋)[拡大]

「TOKYO HARBOR」を歌い終えたあとのMCで佐藤は、「間奏のところで待ってたんですけど、KREVAさん来ませんでしたね(笑)」と少し残念そうに笑い、テレビショッピングのような流暢な口上でツアーグッズを紹介。さらに2015年1月に自分たちのホームである東京・立川Babelで結成5周年記念も兼ねた自主企画を行うことをアナウンスした。ひと通り告知が完了したところで怒濤の後半戦に突入。キュートな乙女心を柔らかに表現した「いちご」、佐藤が津野とともにギターをかき鳴らし、さらに背中合わせでプレイした「ひつじ屋さん」と続いていった。さらに「いくよー!」という佐藤の威勢のいいシャウトからアッパーモード全開のポップチューン「NOW ON AIR」へ。4人の弾けるようなパフォーマンスに観客も全力で応えフロアを揺らしていた。

ラストナンバーを届ける前にメンバーは、「猛烈リトミック」が「日本レコード大賞」で優秀アルバム賞を受賞したことを報告。藤本は元気いっぱいのジャンプで喜びを表し、津野は「やっと日本と好みが合った!」と笑う。歌川は「今日はね……言いたいことは特に考えてない」と言いながらも満面の笑みを浮かべていた。「楽しい時間をありがとうございます!」という佐藤の挨拶を経て始まったのは、赤い公園のライブには欠かせない「ふやける」。激情がほとばしるようなバンドサウンドが会場に充満し、アウトロではこの日一番の轟音が響く。そしてライブ本編は、壮絶な余韻を残して終了した。

アンコールではツアーTシャツに着替え、ラフなスタイルでステージに戻ってきた4人。「みんな楽しみ足りないのか?」と佐藤が言い放ったことを機に「今更」を披露し、艶やかな雰囲気を作り出す。そしてツアーを締めくくったのは、メンバーや観客の思いを代弁するような「楽しい」。メンバー1人ひとりのソロパートを交えつつ、ラストは佐藤の「楽しい!」というシャウトが高らかに響きわたった。

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赤い公園「赤い公園マンマンツアー2014『お風呂にする? ご飯にする? それとも、リトミックにする?』」
2014年11月23日 EX THEATER ROPPONGI セットリスト

01. 木
02. 絶対的な関係
03. のぞき穴
04. カウンター
05. 108
06. 誰かが言ってた
07. 牢屋
08. 私
09. 塊
10. ドライフラワー
11. TOKYO HARBOR
12. いちご
13. ひつじ屋さん
14. サイダー
15. ランドリー
16. お留守番
17. 風が知ってる
18. NOW ON AIR
19. ふやける
<アンコール>
20. 今更
21. 楽しい

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