クリント・イーストウッドが監督した映画「ジャージー・ボーイズ」は、「Sherry」や「君の瞳に恋してる」で知られる1960年代に活躍した4人組コーラスグループ・The Four Seasonsの軌跡を描いたヒューマンドラマ。ゴスペラーズは最新アルバム「The Gospellers Now」で自分たちに多大な影響を与えた「Sherry」をカバーしており、同じコーラスグループとしてイベントに登場する運びとなった。
ゴスペラーズの5人はステージに登場後、軽い挨拶を済ませ「デビュー前から知っている曲だったが、今やるから多くの方に知っていただけると思った」と「Sherry」をカバーした思いを吐露。すると司会の赤坂泰彦による「聴きたいなあ!」というフリからマイクスタンドが用意され、生パフォーマンスが始まった。The Four Seasonsと同じように軽やかなステップと手振りを交えて「Sherry」を歌った5人。映画を鑑賞したばかりの観客の前で歌うのは「めちゃめちゃやりづらい(笑)」と言いつつも、貫禄を感じさせるハーモニーで会場を包み込み、大きな拍手を巻き起こした。
その後は「ジャージー・ボーイズ」とリンクした話題でトークを展開。彼らは5人全員で試写に参加したとのことで、感想を求められると、北山陽一は「僕らはグループなのでグループをどう描くかというのに興味を持って観てたんですけど、1人に偏ることなく、4人それぞれの視点や気持ちが尊重されていて。僕らもグループとしても楽しんでもらいたいですけど、1人ひとりのキャラクターも見てもらいたいって思ってるグループなので、そこに共感しました」とコメントする。安岡優は「グループの今後をどうするかを4人だけで話し合って決めるシーンは、僕ら5人同時に泣きました。あれはグループにしかない時間」と話した。
饒舌なメンバーたちは、映画内のThe Four Seasonsのストーリーと重ねて自分たちの歩み方についても言及。安岡は「僕らもデビューするときにスタッフの方に話をしていただいたんですよ。『グループっていうのは必ず解散の理由は金か女』だと。『今の時点で、この先ずっと給料を5分割にするかしないかを決めなさい。5割にすればその問題は解決できるぞ』と。そのとき5割と決めて、だからおかげで、黒沢さんがソロアルバムを出しても5割です!」と経済事情を暴露し、酒井雄二は「グループ内経済格差ができなくてよかったよね」と笑いを取った。
また、ゴスペラーズが今年デビュー20周年を迎えることについて、リーダーの村上てつやは「変わらずやり続けるってことが僕らにできる最小にして最大のこと。シンプルに曲を作って歌うっていう、それ以上でもそれ以下でもない。でもそれを続けてるうちにその輪っかに入ってみたいなって思ってくれる人が少しずつ増えて、ヒットみたいな幸運に恵まれてグループが大きくなりました。それを淡々と、と言ったら言葉は悪いかもしれないけど、普通に続けていけたらいいなと思います」と実直な姿勢を表した。
映画「ジャージー・ボーイズ」は9月27日から公開される。
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- 映画『ジャージー・ボーイズ』オフィシャルサイト
- ゴスペラーズ オフィシャルサイト Gostudio
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鈴瀬 @suzuse
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