映画「
本作は「ルパン三世」シリーズにおいて、約30年ぶりとなる完全新作の2D劇場版アニメーション。小池が手がけるハードボイルドな世界観とスタイリッシュな演出が特徴の「LUPIN THE IIIRD」シリーズ初の劇場版だ。山田康雄からルパン三世役を継いで30年になる栗田は、「普段は瀬川瑛子さんや細川たかしさんのモノマネで生活してますが、この作品ではルパンを演じることに命を懸けました」と断言し、「山田康雄さんのテイストとは違う。『ふーじこちゃーん』『とっつぁん』とは言わない、そんな(『LUPIN THE IIIRD』シリーズの)集大成」と続け、確かな手応えをのぞかせた。
2021年、小林清志から次元大介役のバトンを引き継いだ大塚は「清志さんの次元にどうなじむか、どう居場所を作るかの闘いでした」と述懐。浪川は「最初はこんなふうに物語がつながると思わなかった。初見の方でも大丈夫ですが、シリーズを追ってきた人はより深く楽しめます」とアピールする。山寺は「いつも(初代・銭形役の)納谷悟朗さんの声にチューニングするんですけど、小池監督も音響監督の清水さんも『自分が思う銭形を実直にやってください』とおっしゃって。納谷さんへのリスペクトを持ちながら、クソ真面目な銭形をやらせていただきました」と真摯に語った。
“ルパン一味最大の敵”ムオムを演じた愛之助は、歌舞伎「流白浪燦星(ルパン三世)」でルパン三世役を演じたことも。声優陣が観に来た際の緊張を振り返ったのち、「本作のオファーをいただいたときは、てっきり味方かと……台本をよく読んだら敵で。複雑な心境でした(笑)」と告白。一方で「声を吹き込むほど切なくなってきて……」とアフレコについて語り、敵役ながらも情感を込めて演じたことを明かす。
30年前の思い出に話が及ぶと、栗田は山田の他界を受けての初参加作「ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス」に言及。「モノマネしかしてなかった私が、右も左もわからないまま、いきなりレジェンドの皆さんがいるスタジオに立たされて……。『大谷翔平の代わりに投げてこい』と言われているような気分でした」と当時の焦りを回想。その現場にいた大塚は「大谷の代わりに投げている栗田さんを」とにやりと笑い、「当時は僕らも若造で、先輩たちの佇まいを見て『こうなりたい』と思っていました。そして今、次元をやらせていただいているので(諸先輩のように)なれたのかな」としみじみ語る。沢城も「30年前は、ちょうど声優になるぞと決めた頃。横山智佐さんや林原めぐみさんが『ルパン三世』シリーズのヒロインをやってらして、憧れていました。今こうして参加できているのが不思議な感じです」と口にし、それぞれの“30年”が垣間見える一幕となった。
本作の主題歌は、B'zによる書き下ろし曲「The IIIRD Eye」。栗田は「この料理にこの味付けが欲しかった、というような仕上がり。ものすごいものになった」と絶賛し、小池も「歌詞が『若者の応援歌になれば』とリクエストしました。ルパンの目線で、誰かを後押ししてくれるような楽曲になりました」と感謝を伝える。そして栗田は改めて「モンキー・パンチさんがこの作品を観てくださったら『すごいの作ったな』と言ってくれるんじゃないかと思います」と述べ、舞台挨拶の幕を引いた。
「LUPIN THE IIIRD THE MOVIE 不死身の血族」は、6月27日に全国で公開。その前日譚となる「
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