映画「
松田正隆の戯曲をもとにした本作。幼い息子を亡くした喪失感から妻と別居中の主人公・小浦治と、彼の妹が置いていった17歳の姪・優子による突然の共同生活が描かれる。オダギリが治、高石が優子を演じた。
オダギリは「作家性のある映画はお金が集まりにくく、なかなか作りにくい時代です。でも(本作は)すごくいい脚本だしもったいないので、少しでも助けられたらと思いました。2000年代初頭の日本映画の雰囲気を経験した自分だからこそできることがあると感じ、共同プロデューサーを務めました」と伝える。玉田はオダギリが長崎のシナハンに参加したことに触れ、「主演をしてくださるだけでうれしいのに制作過程でも協力してくださりました。特別な体験でした」と感謝を述べた。
松はオファーを受けた際の心境を「オダギリさんはほぼ同世代。さまざまな作品を経験されたオダギリさんが興味を持った脚本って、どんなものだろう?と気になりました」と語り、ほほえむ。満島は「脚本を読んで、大爆笑してしまいました。今の時代にこの作品を撮るんだ!っていうのと、出身地が舞台に近いのでリアリティを感じていろんな情景が浮かんできたんです」と明かし、「私も、オダギリさんと松さんが興味を持った作品ってどんなものだろうと気になりました」と話した。
光石は「製作・プロデューサーの甲斐(真樹)さんとは同郷で30年来の仲。方言もできますし、甲斐さんが関門海峡を越えて作る映画にはどうしても出たいと言っていました。オダギリさんとは同じ事務所で僕のほうが先輩ですから、かなり縁故で出していただきました(笑)」とジョークを飛ばす。オーディションで優子役を射止めた高石は「オダギリさんと松さんが出演することを聞いていたので、絶対に出たいと思っていました。オーディションは『落ちたな』と思っていたので、びっくりしました」と回想した。
イベントでは、登壇者がフリップに書いた「心に沁みたもの」を発表する一幕も。優子のアルバイト先の先輩・立山役の高橋は「高校の同級生」と書き、「立山が友達と優子を連れて遊びに行くシーンがあるのですが、自分が高校時代に同級生としていた遊びをお芝居ですることがほぼ初めてでした。青春時代とリンクしました」と口にする。「松さんの浴衣」と記入した森山は「撮影期間中はホテルのロビーにいつもオダギリさんがいらっしゃって『スナックジョー』と呼ばれていました(笑)。だいたい男だらけで集会していましたが、そこにお風呂上がりで浴衣を着た松さんが通りかかって。みんなが羨望のまなざしで見ていました」とエピソードを披露した。
高石は長崎で満島と一緒に過ごしたことを挙げ、「カステラや釜飯をいただいて、満島さんがバッグをプレゼントしてくれたり。心に沁みる1日でした」と笑顔を見せる。満島は「けっこう一緒にいたよね。夜はオダギリさんが飲んでるところに2人で参加したり、2人でそこから逃げたり(笑)」と振り返った。最後にオダギリは「プロデューサーとして、本作では仕上げの作業にも関わりました。劇場を想定して作り上げるので、それ以外では100%伝わるはずがないんです。なかなか劇場に足が向かない時代になっていますが、多くの人が劇場で映画を観ることが、映画が文化として続く秘訣だと思っています」と語り、イベントを締めた。
「夏の砂の上」は7月4日より全国で公開。
※高石あかりの高は、はしご高が正式表記
映画「夏の砂の上」予告編
オダギリジョーの映画作品
リンク
suzuki takayuki_atelier @suzuki_info
森山直太朗様にご着用いただきました!
ありがとうございます😊 https://t.co/4WrcHkbwzT