「ジブリパークとジブリ展」本日から東京で開催、宮崎吾朗の仕事をたっぷり振り返る

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「ジブリパークとジブリ展」東京会場の開催が本日6月28日より東京・寺田倉庫にてスタート。一般開場前に内覧会が行われ、開会セレモニーには宮崎吾朗が登壇した。

ネコバスとトトロ。

ネコバスとトトロ。

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宮崎吾朗

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同展覧会は、宮崎のこれまでの仕事と作品を振り返るとともに、彼の指揮した愛知・ジブリパーク誕生の舞台裏を紹介するもの。2022年7月から全国で巡回されており、今回の東京会場が8カ所目となる。開会セレモニーに参加した宮崎は「ジブリパークを作ることになったのは、ジブリのたくさんの創作物をどこに閉まっておくのかという課題がきっかけ。それで『ジブリの大倉庫』エリアを中心にジブリパークを作ってきたので、この展覧会は美術館でやるよりも寺田倉庫さんみたいな場所でやったほうが似合う。いい展示になってるんじゃないかと思います」と話した。

「ジブリパークとジブリ展」入り口の様子。

「ジブリパークとジブリ展」入り口の様子。[拡大]

宮崎吾朗によるジブリ美術館のイメージスケッチ。

宮崎吾朗によるジブリ美術館のイメージスケッチ。[拡大]

ジブリ美術館の準備期間に宮崎吾朗が書いたメモ。

ジブリ美術館の準備期間に宮崎吾朗が書いたメモ。[拡大]

会場ではまず、「風の谷のナウシカ」から「君たちはどう生きるか」までのスタジオジブリ作品のポスター一覧と、「となりのトトロ」に登場するネコバスが来場者をお出迎え。第1章では、東京・三鷹の森ジブリ美術館の建設に至る過程に迫っており、宮崎駿による構想時のイメージボードのほか、総合デザインを手がけた宮崎吾朗の「こんな美術館にしたい」というイメージスケッチが並ぶ。彼が準備期間中に書いた美術館の理念にまつわるメモも掲出されており、そこには「私達の美術館が発見と開放の場になってほしい」「サービス業である。だからこそ誠実でなければならない」といった言葉が残されていた。なおネコバスは、中に入ってふかふかの椅子に座ることもできる。

「ゲド戦記」のイメージボード。

「ゲド戦記」のイメージボード。[拡大]

「アーヤと魔女」エリアに展示された宮崎吾朗の仕事場。

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「アーヤと魔女」エリアの3DCGアニメーション体験コーナー。

「アーヤと魔女」エリアの3DCGアニメーション体験コーナー。[拡大]

第2章「アニメーションの世界をつくる」では、宮崎吾朗が監督した「ゲド戦記」「コクリコ坂から」などのイメージスケッチ、デザイン画、背景美術などを展示。さらにスタジオジブリ初の3DCG作品となった「劇場版 アーヤと魔女」の区画では、かつて三鷹の森ジブリ美術館で開催された企画展「アーヤと魔女展」が再現された。2Dセルアニメーションとの制作工程の違いを詳しく解説しながら、キャラクターや小道具のデザイン、レイアウト、ライティングといった各セクションの制作過程ごとの素材を見ることができる。その1つである、キャラクターの“表情を作る”エリアでは、画面に表示された3DCGモデルのアーヤの髪や顔を、指で触ってパーツごとに動かせる体験コーナーも用意された。

「サツキとメイの家」模型

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ジブリパーク「魔女の谷」エリアのメリーゴーランドを再現したフォトスポット。

ジブリパーク「魔女の谷」エリアのメリーゴーランドを再現したフォトスポット。[拡大]

続いて「アニメーションの世界を本物に」と題した第3章では、現在ジブリパーク内で公開されている「サツキとメイの家」を“人が住める本物の家”として作り上げるための模型や建築資材、現場写真を紹介している。ジブリパークの制作過程を見せる第4章では、「青春の丘」エリアのからくり時計の模型とデザイン画をはじめ、実際に触ることのできる“ジブリパークのマンホール”、「もののけの里」エリアにあるタタリ神のパーツごとの原寸大模型などがディスプレイされた。「魔女の谷」エリアのメリーゴーランドを再現したフォトスポットは、東京会場が初展示となる。ここでは「もののけ姫」のヤックルと山犬をモチーフにした遊具に乗って写真を撮ることが可能だ。

「ジブリのなりきり名場面展」の「千と千尋の神隠し」コーナー。

「ジブリのなりきり名場面展」の「千と千尋の神隠し」コーナー。[拡大]

セレモニーの最後、宮崎吾朗は「国内での巡回が終わったら海外で、というお話もいただいています。東アジアが中心になると思うので、そこから広がるかは声を掛けていただくかどうかにかかっている」と海外展開の可能性にも言及。また今後の展望については「ジブリ美術館やジブリパークの“発展系”みたいなものをやるべきじゃないか?という話も出ている。ジブリパーク第3期の話もなくはないので、そういったことにも取り組んでいけたら」と語った。

「ジブリパークとジブリ展」東京会場は9月23日まで開催。チケットは日時指定予約制で、ローチケほかで購入することができる。詳細は展覧会の公式サイトで確認を。

※宮崎駿の崎は立つ崎(たつさき)が正式表記

「ジブリパークとジブリ展」東京会場

2024年6月28日(金)~9月23日(月・祝)東京都 寺田倉庫B&C HALL/E HALL
<料金>
通常チケット:大人 1900円、中・高校生 1600円、小学生 1200円
特典付きチケット:大人 2900円、中・高校生 2600円、小学生 2200円
※入場は日時指定予約制。チケットはローチケ、日テレゼロチケ、Boo-Wooチケットで販売。

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(c) Museo d'Arte Ghibli (c) Studio Ghibli

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